日本を直撃! 韓国・北朝鮮融和で大量発生する脱北者リスク (1/3ページ)
韓国に亡命する脱北者の数は金正恩政権が発足されて以降、秘密警察の摘発強化や中国当局による国境の監視強化で減少傾向にあった。それが、2016年を境に増加に転じた。
「国連制裁により、海外に赴任している外貨稼ぎの労働者たちがノルマ未達で下されるペナルティーに負担を感じ、逃亡の道を選んでいることが理由として挙げられます。これが南北融和により、さらに増えるのではないかと懸念されています」(北朝鮮ウオッチャー)
両国は、9月19日に平壌共同宣言とともに締結した軍事分野合意書に基づき、北側数千発、南側数百発の地雷などを除去した。また、それぞれ11カ所ずつの監視所も11月末までに撤去している。
「軍事境界線がある板門店の共同警備区域の自由往来は12月から実現していますし、鉄道や道路の連結なども控えています。そんな中、つい先日、1人の北兵士が韓国へ亡命しました。南北が非武装地帯(DMZ)内の監視所を撤去した後、初めてのことですが、融和政策との関連は分かりません。ひょっとすると一兵士の韓国亡命が、ベルリンの壁崩壊と同じドラマの再現となるかもしれません。何しろDMZの監視が緩くなった現在の状況は、亡命する絶好のチャンスですからね」(朝鮮半島の専門家)
むろん、北朝鮮の現況と旧東独の当時の管理状況とでは大きな違いがある。北側では、国民は治安当局の許可なくして国境線近くに接近することはできない。かつDMZ周辺に近づく国民は、当局に即拘束され、尋問を受けることになる。
「韓国への亡命を意図する人数が数人レベルならば拘束もできるでしょう。しかし数百人、数千人となればもはや困難です。国境警備兵士にも動揺が出て、一緒に韓国に逃げる者も出てくるかもしれません」(同)
逃げた先がパラダイスかと言えば、そうではない。’17年11月、韓国の経済紙『ヘラルド経済』は、「ヘル朝鮮」(地獄を意味するHellと後進性を持つ朝鮮王朝時代の名称ヘルを引っ掛けた造語)を理由に“脱南”する人が増加していることが統計でも確認されたとする記事を掲載している。
「同紙の報道は、韓国の移民政策研究院が’17年に発表した、過去10年間で韓国国籍を離脱した人の数は22万3611人に上るというデータによるものです。