五木寛之×椎名誠「僕たちはどう死ぬるか」(2)昔はやたら旅をしていた (1/2ページ)

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五木寛之×椎名誠「僕たちはどう死ぬるか」(2)昔はやたら旅をしていた

五木 椎名さんは4年ほど前に『ぼくは眠れない』(新潮新書)という本を出されてますね。不眠に悩まされているとありましたが、最近は眠れてますか?

椎名 眠れないですねぇ。

五木 ぼくは椎名さんのご本を読んで、ものすごく意を強くした(笑)。最近ぼくもよく眠れなくなってきて、何度も夜中に起きるから。

椎名 ぼくはもう(あきらめて)、精神科に通って眠り薬をもらってそれを飲んでとっとと寝ちゃってます。

五木 ほう、睡眠薬を。

椎名 あれはもう飲み込んでしまえばいいんですよね、睡眠薬を飲んでもいいんだと。(睡眠薬に)ちょっと抵抗があるじゃないですか。

五木 うん、ちょっとありますね。

椎名 でもいまは、早い話が睡眠薬で自殺はできないんですよ。そういうふうな薬に改良されているんです。(30代から続いてきた不眠を)薬でコントロールするのもひとつの方法だと達観してます。

五木 旅に出たときはどうなんですか?

椎名 旅をしているときのほうが眠れるんですね、旅先で一人のときは、別に何時に起きてもいいわけですから。一人でないときは、翌日待ち合わせに遅れてはいけないと緊張しますから眠れなくなるんですけど。

五木 ぼくはふだんだいたい夕方からずっと仕事をして、朝の5時か6時くらいに寝るんです。そして午後の2時に起きるというのが、毎日のリズムなんですが。

椎名 なるほど。(そのリズムは)いいですね。

五木 ところが今日は午前中に目が覚めた。椎名さんが「青春と読書」(集英社)に連載している「エンディングノートをめぐる旅」を読んでいたら、どんどん目が冴えてきましてね。ちょっと睡眠不足なんです(笑)。

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