慢性的な冷えの原因に 使われないままになっている「冷たい筋肉」とは (3/3ページ)

新刊JP

そうなると足の指からふくらはぎまでつながっている「長母指屈筋」が十分に使われず短くなって、運動をしていてもこの筋肉が使われなくなってしまうんです。

筋肉は、もんだりさすったりして外から温められるものばかりではありません。この長母指屈筋も、外からアプローチできるのはアキレス腱の付近だけです。何が言いたいかというと、普段使っていない、かつ揉んでもさすっても触れない筋肉があって、そこについてはいくら外からアプローチしても温まらない。これが運動をしていても冷えに悩まされる人がいる一つの理由です。

こうした普段使われず外から刺激するのも難しいおかげで冷えたままになってしまっている筋肉はどんな人にもあります。繰り返しになりますが、これらに対してしっかり機能させて温めることができるのが「震え」なんです。

――他にもこうした筋肉で代表的なものはありますか?

高林:腹横筋や腸腰筋といった体幹の奥にある筋肉もそうです。昔は掃除をする時に廊下を雑巾がけしてこの筋肉を使っていたのですが、今はまず雑巾がけなんてやりませんから使われないままになってしまっている人が少なくありません。

使われずに冷えたままになっている筋肉を使うことができれば体の産熱機能は高まりますから、冷えの根本的な改善につながるというのが今回の本で伝えたかったことです。

――逆に、普段特に運動していないにも関わらず冷えとは無縁という人もいるのでしょうか。

高林:子どもはともかく、大人は運動をしないと年々筋肉が減っていくので、やはり冷えるでしょうね。
(後編につづく)

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