本音は「労働時間削減」より「給与アップ」 働く人が幸せになるための「働き方改革」とは (3/4ページ)
というのも、若いうちは勤務が終わった後も働く体力がありますが、年齢を重ねるとだんだん体力的にも難しくなります。だから、働く時間を増やしてお金を得るよりも、自分の強みを明確にしてまず社内で評価と給与を上げていくことを模索すべきだと思います。もう長く働いて成果を残すという方法は通用しませんから、より短い時間でより大きな成果を残す方式、つまり時給の上げ方を見つけなればならないのです。
■個人で始められる「生産性」の上げ方とは? ――では、自分の時給を上げられる人の特徴を教えていただけますか?越川:AIを活用した調査の結果で分かったことですが、端的に言えば「内省」している人です。
――「内省」とは?越川:振り返って反省するということですね。各企業の成績優秀者たちは少なくとも2週間に一度は自分のスケジュールを振り返って、「この会議は無駄だった」「この資料は響かなかった」などと反省し、それを翌週すぐに改善しようとしています。そうやって常に質を高めるルーチンを作っているわけですね。
――まさに個人のPDCAといいますか。越川:そうです。ただ、特に優秀な社員は「P」を立てないんですよ。失敗してもいいから、まず「D」からスタートする。そして、次の「A」の質を高めるために「C」を念入りに行う。逆に「P」に時間をかける人は成長が鈍い傾向にあります。DCA、CACACA…が良いのです。
――アジャイル的ですね。越川:まさにそうです。ただ、大手企業になればなるほど100%の情報を集めようとして「P」に時間をかけるんです。だから硬直してしまう。60歳以降も働かないといけない時代がもうやってきている中で、常に市場から求められる人材でないといけません。そのためにも、今からできる限り「D」や「A」を社外に向けてやっていくことが大事だと思います。
――日本人は生真面目で保守的でもあるので、上手くいくかの見極めをするために「P」を大事にします。越川:しかも合議主義的ですからね。ただもうそのスピード感だと遅いでしょう。
――個人で働き方を変えようとしても、大きな組織では実践が難しいのではないかと思います。組織で仕事をしていると、周囲がついてこない限り成長はありません。