本音は「労働時間削減」より「給与アップ」 働く人が幸せになるための「働き方改革」とは (4/4ページ)
越川:弊社の働き方に関する調査は527社を対象に行っていますが、コンサルティングで深く関わらせていただいている会社は28社あります。そのほとんどが大手の上場企業なんですが、ほぼ100%そういう声は出てきますね。
ただ、新しい試みはメリットとデメリットがセットになっているのが当然で、私はメリットがデメリットよりも大きいときは実践すべきだと言って経営陣を説得しています。少しでもデメリットがあるからやらない、というのはもう生き残れないでしょう。
個人の場合ですと、確かに出る杭になって打たれてしまうこともあるでしょう。だから、まずは本書の「内円ワークショップ」を試してみてほしいです。
――「内円ワークショップ」とはどういうものですか?越川:自分のスケジュールの中で、自分がコントロールできる時間ってどんな人でも20%くらいはあるんです。まずは自分がコントロールできるエリア(内円)の生産性を改善する。そこで成果を出して、内円を広げていくということです。おそらくそれが一般的に言うところの「スキルアップ」「キャリアアップ」なのだと思います。
――例えば資格試験を取るというようなことでしょうか?越川:具体的には、先ほどお話した「内省」ですね。時間をかけて派手なパワーポイントの資料を作ったけれど全く意味がなかった。逆にシンプルに作った方が受注できた、とか。
また、資料を作ったけれど、上司から「やり直し」と言われる差し戻しの時間も典型的な無駄です。こうした無駄を省くにはどうすればいいか、結果につながるにはどうすればいいかということを「内省」するんです。
越川:そうです。他にも、海外と比較すると日本企業は圧倒的に社内会議の時間が多い傾向にあり、稼働時間の43%が会議というデータも出ています。でも、深くヒアリングしてみると、会議の為の会議の為の会議、情報共有のためだけの会議、発言者しない人が多い会議、アジェンダがない会議が結構あって、それらが無駄の温床になっていた。
――確かに、なんとなく集まって話して終わりという会議ってあります。越川:そのため、最近では若手が率先して会議のあり方を変えるというケースが出てきています。彼らが身に付けているのはファシリテーションの能力です。若手から成果の出る会議に変えていく。ファシリテーション力はどこでも応用がきくので、スキルとしても良いです。
(後編に続く)