田中角栄「名勝負物語」 第四番 三木武夫(1) (3/3ページ)
その後も、国民民主党、改進党、日本民主党と所属政党の再編を繰り広げながら「第3勢力」の有力者の地位を定着させていった。
その間、吉田政権打倒が常に旗印で、ついには鳩山一郎内閣の成立に協力、ここで運輸大臣として2度目の入閣を果たすのだった。
常に少数政党を率い、埋没することなく生き残る三木に対して、「バルカン政治家」との名前が出たのはこの頃からである。一貫して「議会の子」として政界遊よくを繰り返す三木に対して、田中は戦後復興に資するための鉄道、道路、住宅など、次々と議員立法を成立させていく。やがて、三木は田中の「金権体質」を批判。両者が激突する日がやってくることになる。
(文中敬称略/この項つづく)
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小林吉弥(こばやしきちや)
早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。