世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第301回 欧州の姿から見える日本の未来 (3/3ページ)

週刊実話



 その場合、アイルランド共和国と北アイルランドとの間に「国境」が復活し、ヒトの移動の際に「入国審査」が、モノの移動の際には「関税」が必要ということになるが、物理的に不可能だ。

 ならば、どうしたらいいのだ、と思われただろうが、どうにもならない。

 一度、EUのような国際協定に入ると、原状復帰は至難の業という現実を、ブレグジットはまざまざと見せつけている。

 ところで、EUの盟主たるドイツでは、メルケル首相が与党CDUの党首選再出馬を断念。新党首となったアンネグレート・クランプカレンバウアー氏は、メルケル式の移民政策を見直す考えを表明した。

 クランプカレンバウアー党首は、比較的移民に「穏健」だが、それでも移民に対するドイツ語の学習義務付けや、犯罪歴のある移民追放を主張している。移民の「ドイツ化」を推進すると宣言したわけだ。

 欧州を席巻した「多文化共生主義」は、クランプカレンバウアー党首誕生により、終焉を迎えることになりそうだ。

 この状況で、我が国は多文化共生的な移民受入に舵を切った。現在の欧州諸国の苦難、具体的には「緊縮財政」「国際協定」「移民受入」といったグローバリズム政策の後始末に苦しむ姿こそが、まさに「日本の未来」なのだ。

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みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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