ビートたけしの名言集「本人いわく『気が付いたらなってた』監督」 (1/2ページ)
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「もしかしたら、モノクロで挑戦するかもしれないよ」
現在発売中の「文藝春秋」に掲載されている作家・伊集院静さんとの対談で、殿が語った「次の北野映画の構想」が、いつものようにネットニュースになって駆け巡り、熱狂的なファンが多い北野映画マニアの間でかなりの話題となりました。
ちなみに、弟子のわたくしもまったく初めて聞く、殿の「モノクロ構想」にはファン同様、かなり驚きました。
とにかく、殿の中で、はっきりと次の映画のイメージが出来上がっているようで、それはそれは大変楽しみです。殿の弟子になって20年余り、〈もしかしたらいちばん良かったかも?〉と思える瞬間は、誰よりも早く、次期北野映画の構想を直接聞けたり、殿の台本作りを目のあたりにしたり、撮影現場をのぞけたりと、最新の北野映画にいち早く触れられることだったりします、はい。
で、殿の映画に対するスタンスは大変ドライです。
以前もこちらの連載で書きましたが、殿は“映画が好きで好きで映画監督になった口”ではなく、本人いわく「気が付いたらなってた」監督なのです。
以前、酒席にてわたくしが生意気にも映画ついて、あれこれ質問をした時、
「映画は監督や評論家も含めて、好きで好きでしかたない人たちの集まりだから、俺みたいに大して映画も観てない、お笑いやってたヤツが監督なんかやって評価されようもんなら、悔しくてたまんないだろうな」
と、サラリと答えてくれたことがありました。さらに、
「だからよ、水野晴郎さんの『シベリア超特急』を観た時はうれしかったな。愛は盲目っていうけど、あんなに映画が好きな人が、こんなとんでもない映画を撮っちまうんだ!ってよ」
と、殿がたびたび挙げるフェイバリットムービー『シベ超』の名前を出し、饒舌に語っていました。
ちなみに殿いわく「酒を飲んで観た時、これほど最高の映画はないベスト3」が、「シベリア超特急」「北京原人」、そして自身が監督した「みんな~やってるか!」だそうです。
正月、深酒をする方も多いのではないかと。そんな時は、3本のどれかを観るのをお勧めします。きっと、もろもろ楽しくなります。