LGBTについて知れる映画特集 (1/4ページ)

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LGBTについて知れる映画特集

『太陽がいっぱい』(1960年)

アラン・ドロンをイケメンスターに押し上げた名作映画です。物語は、ドロン演じる貧乏な青年・トムが、大富豪の息子・フィリップを殺害して大金をせしめる計画を立てるが……というサスペンスストーリーです。

一見普通の犯罪映画に見えるのですが、トムがフィリップの衣装を身に着け、鏡に映った自分にキスするシーンがあります。映画評論家の故淀川先生はこのシーンを指して、これはトムがフィリップを愛していて、トムはフィリップになりたかったんだよと指摘されました。トムのセクシャリティーがこの演出で描かれているというのです。

淀川先生は本作をずばり「ホモセクシュアル映画の第一号なんですよね」と評したこともあります。また当代一の映画評論家・町山智浩先生は、このような淀川先生の「作品に通底する制作者の意図を見抜く姿勢」から映画の見方を教わったと語っていました。

『アラビアのロレンス』(1962年)

『アラビアのロレンス』は、イギリス人ながらアラブ独立闘争をけん引した実在の人物「トマス・エドワード・ロレンス」を描いた作品です。この映画はロレンスの葬式から始まり、ロレンスがどのような人物であったのか、どんなことを成し遂げたのか、過去に戻って観客に示し、最後にまた現在へ視点を戻します。

本作も淀川先生が「ホモセクシャルの映画」と指摘する映画です。例えば、本作内で描写される「トルコ軍に拷問を受けるロレンス」「ロレンスのしもべとなった遊牧民の2人の少年との関係」などにそれが見て取れるとされています。もし機会があれば、これらのシーンを確認してみてください。

イギリスでは長く同性愛は違法でした。例えば、ドイツのエニグマ暗号を解読した救国の英雄アラン・チューリングも同性愛者だったため悲劇的な最後を遂げています。男性同士の性交渉が合法とされたのは、イングランド、ウェールズでは1967年のこと。

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