今見ている月の姿は1.3秒前の過去、太陽は8分前の過去。星空で過去を旅してみよう。 (2/3ページ)

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・今見ている火星は3分前から20分前の過去

 火星が地球に最接近したときなら3分前の過去であるが、別のタイミングなら20分前の過去を見ることもできる。

 このことは地球から火星のローバーを遠隔操縦するような場合には少々やっかいだ。たとえば時速1キロでローバーを操縦していたとすると、光速の限界ゆえに実際のローバーは地球で確認できるものよりも200メートル先にあることになる。

 まずいと思ってブレーキを踏んでも、火星のローバーでそれが作動するのはさらに200メートル進んでからだ。

 よって火星のローバーはスピード狂には向かない。クラッシュを防ぐために、秒速5センチ(時速0.18キロ)という遅々とした移動しか行わないように設計されているからだ。


・今見ている土星は1時間前の過去

 もう少し遠く、土星ならば10億キロ先だ。よって1時間前の過去を目の当たりにできる。

 2017年、探査機カッシーニが土星の大気に突入した。そのとき、カッシーニから突入の音が届けられたが、私たちがそれを受信したとき、機体は1時間も前に消失していたのである。

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・数年前の過去

 夜空には幾千万もの星々が輝いている。それらがあるのは地球からはるか彼方の場所で、距離は光年という単位で表される。1光年は光が1年に進む距離で、およそ9兆キロだ。

 アルファ・ケンタウリは裸眼で確認できる星としてはもっとも近くにあるが、地球と太陽の距離の27万倍、すなわち4光年離れている。したがって、あなたが見るそれは4年前の過去だ。

 オリオン座を構成する星の1つ、ベテルギウスは640光年先。もし明日ベテルギウスが爆発したとしても、今生きている私たちがそれを知ることはあるまい。
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