日産・フェアレディZ誕生から50年の歴史を振り返る!S30からZ34までの代表モデル、432やニスモなどの限定モデルも徹底解説!【前編】 (2/5ページ)

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S20エンジンを搭載したZ432 Z432には当時の日産が誇る無上のエンジンである160馬力MAX210キロのS20が搭載されています。S20エンジンはスカイラインGT-Rにも取り入れられていて、R380Ⅱ型のGTレースカー公式試験で7つの国際記録を達成しました。Z432は日産の顔となる車種でしたが、180万円を超える価格は一般庶民には手が届かない高級車でなかなか普及しません。 しかし1番等級の低い85万円のZと超豪華仕様である105万円のZLは、国内の売れ行きも好調で一般庶民でも手が届くスポーツカーとして多くの人々から評されました。 Gノーズにオーバーフェンダーで武装した240ZG Z432のS20エンジンは十分な出力を保っていますが、机上の速力が実測で出ない問題が判明します。そしてさまざまな検証を行いたどり着いた結果は、空気の抵抗が速度に影響していることでした。検証結果をもとに車の外観の先と下、ヘッドライトに部品つけて、空気の抵抗を減らすことに成功します。 これらの部品は設計側から、NASAの人工衛星技術のブラント・ノーズ・コーンをヒントにしてブラントノーズと提案しましたが、わかりにくいという理由でG(グランド)ノーズとして営業案内に掲載されました。 S240Zは国内のみの販売となり、Gノーズとオーバーフェンダーが武装されています。 リアシートを備える2by2の追加 進化を続けるZは車輪設置幅を300mm大きくして2by2も試みます。これは、排ガス規制値に対応するための排気再循環装置の設置とともに行われた施策です。しかし、2by2で荷物を置ける場所が増えて利便性は高くなりましたが、米国で4人乗りとして販売するのは快適性がなく現実的ではありません。 2by2の快適性が低いのは、米国だけではなく日本でも同様のことがいえます。現在米国と日本の身長差は年々縮まっていますが、驚くことにZの設計がはじまった当初から座高の差はほとんどなかったそうです。このことから日本でも2by2は、4人乗りでは窮屈であったのが容易に想像できます。
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