人類の生き残りをかけて。妊婦を宇宙に打ち上げ、世界初となる宇宙出産を行うプロジェクト。2024年に打ち上げ予定 (3/3ページ)

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・無事に地球まで帰還できるのか問題

 仮にこの歴史的な出産の旅に世界最高クラスの産婦人科チームが同行して、首尾よく元気な赤ちゃんが生まれたとしても、それで終わりではない——そこからさらに地上まで帰還せねばならないからだ。

 現時点において、宇宙から地上に帰還するということは、大気の中をガタガタと揺さぶられながら猛スピードの自由落下で落ち続け、どこかの砂漠やら海やらにパラシュートで着陸するということを意味している。

 生まれたばかりの子供と出産で疲弊した母親にふさわしいものとはとても言えないだろう。

 それにも無事耐えたとして、宇宙で生まれた子供の出生証明はどうするのだろうか?宇宙で生まれた場合、宇宙人となるのだろうか?


・それでも実験をする意義

 スペースライフ・オリジンも実験にはいくつもの不確定要素があることを認めている。

 だが、だからこそ宇宙で出産し、その答えを確かめるべきだというわけなのだ。必要なことであれば、きちんとした環境で実際にやってみるべきなのだ。

 それに同社がやらなくても、いずれ別の誰かが実験を試みることだろう。

どちらにしろ、いつかはやられるでしょう。ならば私たちがきちんと公開された透明な状況で行うべきでしょう。誰かがこっそりとやったとして、そのことが発覚したとしても、後の祭りですから。(スペースライフ・オリジン顧問 Gerrit-Jan Zwenne氏)
References:spacelifeorigin / futurism/ written by hiroching / edited by parumo
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