話題の「女子大生ランキング」が炎上した本当の理由 (2/4ページ)

マイナビウーマン

しかし、私が記事全体を読んで感じたことは、その根底にある、女性から恋愛対象として見られていない、そして性的に求められていない誰かが、女性を「自分の承認欲求を満たすためのモノ」という存在に落とし込む書き方をしている、ということだった。

■女性の自己決定権を暴力的に奪っている

私は、かなりゲンナリしたのと同時に、この記事の内容が「バブリーにお金を使ってくれる男性を利用して、女性としての性の価値を換金したい女性」と「性を売り物にしている女性を利用して、股間を満足させたい男性」が、お互いに利用し合っている、という構図に見えた。ビジネスとしては「男性に気持ちよくお金を使ってもらうための、女性が提供するフリーランスサービス業」であるといってもいいだろう。

ギャラ飲みに参加した際、自分の性のあり方に活発で自ら性交渉に誘う女子大生もいるだろう。しかし、そのつもりのない女子大生もいる。そこをひとつにまとめて「ヤレる」とすることは、女性の自己決定権を奪う暴力だ。ヤリたかろうがヤリたくなかろうが、それを決めるのは相互の同意が必要なわけで、それを片方のみが強引に性交渉に及ぼうとするのは、レイプと同じである。

2022年から成人の年齢が18歳に引き下げられるが、2019年の現状では大学生にも未成年は存在する。それを、大人が当たり前のように性的消費の対象として語るだけでなく「女の子がそれを求めている」かのように描く姿は、痴漢加害者のそれと同じだ。「自分は、痴漢されたがっている女の子を探してあげている」という発想で、自分が痴漢したくてしているくせに「女の子がされたがっているから、してあげる」という風に、主語を自分から相手にすり替えている。

つまり、この記事では、男性が「女子大生と飲んで、あわよくばセックスしたい!」と思っているのをわざわざ、ギャラ飲みを開催しているひとみんさんを使って「どうせ飲むならお金持ちと飲みたいよね~」と主語を女性側にすり替えているのだ。

■「女の子」はコンテンツじゃない

今回の炎上を知って一番はじめに思い浮かんだ言葉は、数年前に流行った「恋愛工学」だ。私なりに要約すると「女性をベッドに誘うための攻略マニュアル」とでもいったところである。

「話題の「女子大生ランキング」が炎上した本当の理由」のページです。デイリーニュースオンラインは、女子などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る