スチームパンクなロマン。蒸気機関を利用した宇宙船の開発に科学者が本気を出し始めた(米研究) (2/2ページ)

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 実験では小型ドリルで小惑星モデルに穴を開けて水を補給。それを蒸気ロケットに注入して、自力で空中へ向けて発射することに成功した。

 蒸気宇宙船と聞くと、歯車とボルトで仰々しい、サビだらけのスチームパンク風ビークルを想像してしまうが、WINEが採用するテクノロジーはずっと高度なものだ。

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蒸気宇宙船WINEのプロトタイプ image credit:University of Central Florida

 3年の開発期間を経て開発された新型蒸気推進コンピューターモデルは、周囲の重量の変化に応じてきちんと機能できるようWINEを最適化する。

 またソーラーパネルを内蔵して、これによって掘削オペレーションに必要となる最初のエネルギーを供給することも考えられる。


・現在はパートナー募集中

 初期実験の成功はWINE開発プロジェクトにとって大きな弾みとなるだろう。しかし、宇宙空間で実際に試せるようになるまでの道のりはまだまだ長い。

 NASAもこの自給自足型宇宙船の価値を認めており、プロジェクト初期段階で資金援助を行った。
 

 そして現在研究チームは、WINEを実験室の外に持ち出し、さらには宇宙での実験を成功させるために、新しいパートナーを探している。

References:Steam-propelled spacecraft prototype can theoretically explore celestial objects "forever"/ written by hiroching / edited by parumo
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