「給料が上がればモチベーションも上がる」はウソ?待遇改善が裏目に出た企業の話 (1/2ページ)
人生の時間の中で大きな比重を占めるのが仕事。
それだけに、自分の仕事に満足できるか、少なくとも「まあいいか」と思えるかどうかは、人生の充実度に関わってくる。では、会社や仕事への満足度を決めるものは何なのか?
一つは給料であるのは間違いない。しかし、すべての会社が従業員に高給を与えられるわけではないということも事実。だからこそ、企業側は従業員に満足感とモチベーションを持って働いてもらうために、給料以外の要素を作る工夫が必要になる。
■待遇を改善しても従業員のモチベーションは続かないところで、給料さえ充実させれば従業員が満足するかというと、そうとも言えないようである。
『もう、転職はさせない!一生働きたい職場のつくり方』(前川孝雄、田岡英明著、実業之日本社刊)では、給料を含めた待遇面をつり上げることで従業員のモチベーションを高めようとした「ワイキューブ」の例を挙げている。
「ワイキューブ」は2000年代に「就職したい企業ランキング」で上位にあがっていたこともあるベンチャー企業だが、待遇改善の取り組みは完全な空振りに終わった。
給料の大盤振る舞いや豪華なオフィス、社内設置されたカフェやバーなど、従業員が喜びそうな待遇改善の試みを続けた同社だったが、それらによって従業員のモチベーションが上がったのはせいぜい一年ほどだったという。ちなみにワイキューブはリーマンショックの影響もあり、2011年に倒産している。
また、給料など待遇面をアピールして採用した人材は、もっといい条件の会社があればそちらに転職してしまう。カネで釣った人材はカネで辞めてしまうのだ。給料がいいことは決して悪いことではないが、それだけでは従業員にとっても企業にとっても望む結果にはならない。
■「働きがい」を創出するための5ステップでは、待遇面以外に企業は従業員に何を与えることができるのか。本書で挙げているのが「働きがい」だ。
大企業と比べて中小企業は一般的にエンドユーザーとの距離が近く、自分の仕事が誰かの役に立っているという実感を得やすい。