全国47都道府県「がん」になる県・ならない県 (2/2ページ)
こうした食文化による塩分の摂取過多が胃がん罹患率を助長している可能性があると思います」
胃がんの主因はピロリ菌とされるが、塩分を多くとると胃に炎症ができやすく、ピロリ菌を持っている場合、その活動を助長することで、胃がんが発生しやすくなるといわれる。しょっぱいものを食べ過ぎないことが、胃がんのリスクを下げるためにも大切なようだ。
また、今回の調査では、肝臓がんの罹患率にも地域特性が出ている。肝臓といえば酒。きっと酒量が多い県――たとえば、日本酒の飲酒量日本一の新潟県などが高いと思われるかもしれないが、実は長崎、愛媛、滋賀、高知など関西に集中しているのである。
橋本博士は、こう話す。「日本全体でみて、肝がんは西高東低の傾向が以前から指摘されています。とりわけ佐賀県では死亡率が、1999年から2017年まで、19年もワースト1位です」
では、その要因はどこにあるのか。前出の松田室長によると、「肝がんの原因は、飲み過ぎというより、C型肝炎ウイルスの感染が大きいと考えています」というのだ。C型肝炎ウイルスは血液を通して感染し、30年ぐらいかけてがんを進行させる。
「関西地方に肝臓がん罹患者が多いのは、かつて問題になった血液製剤や注射針の使い回しなどが原因かもしれない」と松田室長は推測している。そのため、肝がんを防ぐには、まず肝炎ウイルスの検査が先決と言えよう。
さらに現在発売中の『週刊大衆』2月11日号では、愛知県民と長野県民のがん罹患率が低い理由など、がんと県民性の関連について分析している。