原巨人の新助っ人が実戦デビューできない真相は…

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原巨人の新助っ人が実戦デビューできない真相は…

 「隠した」と見るべきか、それとも「隠さなければならない」と判断したのだろうか。

 2月3日、原巨人が球団史上最速となる紅白戦を行った。吉川尚、坂本工らの若手は猛アピールできたようたが、スコアボードを見ると、丸佳浩をはじめとする補強組の名前はナシ。実績のあるベテランが無理をする時期ではないのは分かる。しかし、気がかりな情報も飛び交っていた。

 「中島に続いて岩隈もリタイアしてしまいました。原辰徳監督(60)は『大事を取って』みたいな言い方をしていましたが。丸の調整が順調なのがせめてもの救いです」(スポーツ紙記者)

 問題は、クリーンアップを担えると見越して獲得した新外国人選手のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)だ。昨年メジャーでは20発。MLB公式HPはコラムで、彼を放出したパドレスの「損失は大きい」と伝えていた。もっとも、左投手には強いが、右投手との対戦成績は極端に低い。

 「メジャー経験が浅いので、データ通りにはならない」

 巨人との交渉が合意した当初はそんな前向きな声も聞かれた。

 とはいえ、そんな実力を測りかねる新助っ人に、またもや、プラスとマイナス、双方の新たな情報が加わったのだ。

 「思ったよりもフットワークがいい」

 ネット裏に陣取るライバル球団の偵察部隊がそう評していた。

 ビヤヌエバはシートノックの際、サードに入る。一塁を想定して獲得したと聞いている。だがビヤヌエバは今季の正三塁手が予定されている4番・岡本和真と並んでノックを受け、軽快なフットワークと安定したグラブさばきを見せていた。はっきり言って、ビヤヌエバのほうがうまい。

 「メジャーではセカンドやショートも守っていた」

 ビヤヌエバは記者団に囲まれ、自信タップリの表情でそう語っていた。しかし、肝心の打撃では「大丈夫かよ!?」の声が早くも飛び交う始末…。

 「バットの先端を揺らしすぎ。真っすぐには対応できると思うが、そういうタイミングの取り方をしていたら、変化球の多い日本の投手には対応できない。スイングする際、右肩が落ちているし」(前出・ライバル球団スコアラー)

 低めの真っすぐに強いと評されていた。また、スライダー系のボールが苦手で、特に外角に変化球を集められると適応できなくなるとの評価もあった。それでも、4番を務めることができたのは対戦投手の失投をひと振りで仕留める集中力かあったから。しかしスイングの際に右肩を下げて、大成した右バッターはいない。ネット裏のスコアラーたちが酷評するのも当然だろう。

 「キャンプ初日のフリー打撃でいきなりバットを折りました。芯を外したからですよ。『力が入りすぎた』と本人は笑っていましたが」(前出・スポーツ紙記者)

 関係者によれば、ビヤヌエバは日本流の守備練習時間の長さに少し戸惑っているという。その守備練習で体力を消耗し、フリー打撃でヘンに力んでしまったのでは?

 「外国人選手は柵越えを連発させ、自身の好不調を見極める傾向が強い。ビヤヌエバはホームランバッターだと自覚しているし、柵越えが出ないと心配なんでしょう」(関係者)

 18―19年オフ、原巨人は史上最多の補強費38億円強を投じた。守備練習の長い日本流の練習に一日も早く慣れ、実戦調整にコマを進められなければ、巨額の補強費をドブに捨てたことになってしまう。頼りは丸だけか…。(スポーツライター・飯山満)

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