そんな理不尽な!しょうもない理由で改名させられた鎌倉幕府の御家人・北条時連のエピソード (2/4ページ)

Japaaan

(※1)蹴鞠をプレイするコート(懸-かかり)の四隅に植える木で、鞠を蹴り上げる高さの基準となる。艮(うしとら。北東)に桜、巽(たつみ。南東)に柳、坤(ひつじさる。南西)に楓、乾(いぬい。北西)に松を配する。

すると、蹴鞠指南として京の都より下っていた壱岐判官平知康(いきのほうがん たいらのともやす)が庭に下り、自分の着ていた直垂(ひたたれ)や帷子(かたびら)を脱いで枝葉の水滴を拭いとりました。

その様子を見た一同は、さすがは都人の「逸興(いっきょう。すぐれて雅やか)」なる振舞いとほめそやし、申の剋(16:00±1時間ごろ)から大会を開始。頼家公はじめ名うての鞠足(まりあし。蹴鞠の名人)がフル出場し、時連も一緒になって、暗くなるまで大いに盛り上がったそうです。

「連とは卑しき……」知康の暴言

さて、夜は鎌倉中のキレイどころ(白拍子や遊女)を召し集めて、呑めや唄えやドンチャン騒ぎ。皆さん大いに楽しんでいましたが、さすがは京の都人、世渡り上手の知康は、銚子を抱えてあっちゃこっちゃとお酌に余念がありません。

そんな中、時連の元へも回ってきた知康は、自分もしこたま呑んで酔っていたのか、口を滑らせて言い放ちます。

「五郎殿はイケメンで立ち居振る舞いも立派で上品、おまけに蹴鞠の腕前も抜群ながら、そのお名前が下劣にございますな」

【原文】北條五郎は容儀といひ進退といひ、抜群といひつべきところに、實名はなはだ下劣なり……

※『吾妻鏡』建仁二年6月25日条

いきなり面と向かって「お前の名前は下劣だ」とは、ずいぶんなご挨拶もあったものですが、戸惑う時連を前に、知康は得意気に続けます。

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