乙武洋匡「義足プロジェクトはつらいですけど」麻美ゆまのあなたに会いたい!〔後編〕

日刊大衆

乙武洋匡「義足プロジェクトはつらいですけど」麻美ゆまのあなたに会いたい!〔後編〕

 乙武洋匡さんとの対談の、いよいよクライマックスです。ここまで例の不倫騒動、そして昨秋に出版された小説『車輪の上』(講談社)の話などをお伺いしてきましたが、乙武さんにはもう一つ、最近取り組まれている活動があるんです。それが“義足プロジェクト”。生まれてから一度も歩いた経験のない乙武さんが、ついに立ち上がることに挑戦されているんです。

ゆま「今年の始めから、乙武さんが義足で歩けるようになるための応援クラウドファンディングが開始されて、なんと、スタートから6日間で1000万円が集まったそうですね」

乙武「本当に、ありがとうございます。現時点で1300万ほどになっています。私は自分に甘い人間なのですが、こんなにたくさんの方に応援していただくと、正直、トレーニングもサボれませんね(笑)」

ゆま「トレーニングは相当キツいですか?」

乙武「まず、何よりも恐怖がありますね」

ゆま「怖いんですか?」

乙武「はい。皆さんが想像しやすい例としては、手を後ろ手に縛った状態で“玉乗り”をしている感じだと思います」

ゆま「うわ、怖い、できない。バランスを崩したら、顔から落ちますもんね」

乙武「転んだときに両手をつけないのって怖いですよね。それと同じなんです。さらに私のように、膝がない・腕がない・歩いた経験がない、というのは義足を装着するうえで“三重苦”といわれているんです」

ゆま「言われてみれば、とくに膝があるかないかは大きい問題ですよね」

乙武「そうなんです。私は常に座っている状態なので、体がL字に固まっているんです。でも、人が立ってるときは体の形はI字になりますよね」

ゆま「なるほど。体を真っすぐに保つことが難しいんですね」

乙武「そうなんです。だから、脚を伸ばすストレッチをしないといけないんですが、これが、とにかく痛い。そこで最近、理学療法士の方もプロジェクトのメンバーに入ってもらって、トレーニングをしています」

ゆま「義足を装着する以前に、立つための体の使い方を覚えないといけないんですね。毎日、トレーニングをしているんですか?」

乙武「はい。ストレッチは毎日で、あとは太ももの筋肉をつけるため、階段の上り下りをしています。というのも義足というのは、1本10キロ以上の重さがあるんです」

■最新のテクノロジーを駆使して歩けるように

ゆま「そんなに重いの?」

乙武「皆さんビックリされますけど、実際の足も、それぐらい重いんだそうです。ただ、皆さんはふだんから歩いていて、太ももの筋肉があるから、足が重いとは感じないだけなんです」

ゆま「そうだったんだ。頭が重いと思うときはありますけど……」

乙武「アハハ。とにかく、これだけ応援してもらっているので、頑張りますよ」

ゆま「乙武さんが、義足をつけて颯爽と歩いている姿を見てみたいです。乙武さんはやっぱりポジティブ。いったい、どうやったら、そんなに前向きになれるんですか?」

乙武「刺激が強すぎると、多少のことではヘコたれなくなるんです。私は、この体のハンデが強すぎて、逆に常に“ハードモード”でないと、つまらないんですよね」

ゆま「本当にスゴイ。ハンデがあるからこそ、ちょっとのことでは参らないんですね。私も、そうなりたい」

乙武「今回の義足プロジェクトも正直、トレーニングが辛いんですけど、だからこそ燃えてくるんですよね。膝から下のない人間が、最新のテクノロジーを駆使して歩けるようになれば、これからの福祉にも大きく貢献できると思うんです」

ゆま「応援しています! 私も乙武さんに負けないように、頑張りたいと思いました!」

おとたけ・ひろただ 1976年4月6日、東京都出身。早稲田大学に在学していた当時、『五体不満足』を執筆して大ヒット。卒業後は小学校の教師のほか、タレント活動や教育活動など多方面で活躍している。昨年10月、小説『車輪の上』(講談社)を上梓した。

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