相続税の節税には不動産? その理由と気をつけるべき落とし穴 (2/4ページ)
これらの計算は、本書で図表にして説明をしていますので、ぜひそちらを参考にしていただきたいのですが、現金でもっているよりも不動産の方が評価は下がり、節税に効果的と言えるんです。
――その不動産は賃貸物件にすると。曽根:そうですね。賃貸不動産にすれば家賃収入を得られますし、自宅として使うのであれば、「小規模宅地等の特例」という大幅に評価額が減る特例を使うことで節税になります。
――ただ、家賃収入を見込むにしても不動産の選び方は注意が必要そうですね。曽根:そうですね。収支のバランスがちゃんと取れるのかは見定めないといけません。特に賃貸はスタートが肝心ですから、住居の需要があるエリアに建てるなどの「見る目」は必要になってきます。
――まさに不動産投資的な視点ですね。曽根:そうです。節税で終わりではなく不動産賃貸事業として考えるべきで、不動産にするからには20年、30年と継続できないことには本末転倒です。その見極めは必要でしょうね。
――例えば40年、50年前に建てられて、もうかなり古くなって住み手もつきにくいという物件もあると思います。曽根:確かにずっと不動産を持ち続けないといけないことが一つのリスクになっていますよね。もし若い頃に建てたアパートが、自分が70代、80代になって次の世代を考えた時、売却をして別の不動産を建てるとか、資産組み替えをしていく必要はあるはずです。ただ、地主さんの多くは自身が持っているものを自分世代では持ちこたえさせて、次に渡そうと思われています。
空き地のまま渡すにしても、急に空き地を渡されても税金だけかかって利用できないし、困るというお子さんもいらっしゃいます。やはり相続人であるご家族が負担のない状況で渡したいですよね。
――都市部ではなんとかなるにしても、地方、特に農村地では「こんな何もない土地を相続されても」ということが起きていると聞いたことがあります。曽根:最近ご相談いただいた70歳の方も、息子が2人いらっしゃるのですが、自分の親の土地から離れて暮らしているために愛着もないので、土地を売って処分をして現金に換えてそのまま贈与するか、別の不動産を都心に購入するかという話をしました。