相続税の節税には不動産? その理由と気をつけるべき落とし穴 (4/4ページ)
どんなことが起きているのかは見えませんから。
でも、一番の理想は被相続人がちゃんと遺言に介護してくれる人にもお金を相続すると決めて遺言書に盛り込むことですね。
曽根:「配偶者居住権」が創設されましたが、これは扱いが難しいんです。今まではこれまで住んできた家について「所有権」だけがありましたが、その家を配偶者とは別の人が相続しても、配偶者はそのまま無償で住むことができる権利です。
これまでは配偶者が所有権を取るというのが定番でしたが、相続の際に不動産を売却しないと子どもに相続の取り分がねん出できないというケースもありました。でもこの「配偶者居住権」を選択することで、現金を相続できるケースが増えるわけです。
しかし、配偶者居住権をどんどん活用すべきかというとそうではありません。例えば定年退職前に夫が亡くなった場合、所有権が子どもに移っていると「老後の資金として家を売ろう」としてもできないんです。また、子どもの同意を得て家を売ってもそれは子どものお金になります。
配偶者居住権を選んでいい人は、子どもと同居していて、最後までその家で暮らそうと決めている人ですね。また、亡くなった夫の先妻に子どもがいて、その家をその子どもに戻さないといけないというとき。その2つのパターンかなと思います。いずれにしてもこの選択は難しいので、専門家に相談すべきです。
曽根:私たちは遺言の証人業務も受けていますが、やはり70代が一番多いです。まだお元気で意思がはっきりしているので、その辺りから始めるのも良いと思います。
――『結果に差がつく相続力』をどのような方に読んでほしいですか?曽根:本書は主に資産家向けに書いています。不動産をたくさん持っているなど、節税対策が必要な方にはぜひ読んでいただきたいですね。
――具体的にいくらくらいの資産を持っている方でしょうか。曽根:2億円以上の財産を持っている人は対策が必要です。不動産をお持ちの方。現金を多く残している方に読んで頂ければと思います。
(了)