駅でピアノを弾く老人男性に合わせて女性歌手が歌を。そこから始まる感動のセッションに駅が震える(イギリス) (1/4ページ)
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音楽があれば人は少し幸せになる。演奏している人、それを聞いている人、その場にいる人みんなが笑顔になれる。そんな瞬間が世界のどこかで誕生している。
イギリス、ロンドンの主要ターミナル駅のひとつである、セント・パンクラス駅にはピアノが一台置いてある。そのピアノは誰がいつ弾いても自由なみんなのためのピアノである。
その日は老人男性がピアノの前に座り、暗譜で『オズの魔法使い』の中の劇中歌である『虹の彼方に』の美しい旋律を奏でていた。
この老人は定期的にここでピアノを弾く91歳のデニスさんだ。
そこに偶然通りかかったのは、ミュージカル『キャッツ』に出演しているキャストたちだ。その中の1人、歌手であるケーリー・オコナーさんは、デニスさんに寄り添い、ピアノの曲に合わせて歌を歌い始めた。
ここから、駅が震えるほどの美しいセッションが始まるのである。
・たまたま駅を通ったミュージカル『キャッツ』の面々
ミュージカル『キャッツ』に出演中のメンバー一行はこの駅からベルギーのブリュッセルに向かう途中だった。
デニスさんの美しいピアノの音色に感銘を受けたのは、『キャッツ』の出演メンバーの1人、俳優のマシュー・ローランドさん。
「この演奏に歌が加わったらどんなに素晴らしいものになるだろう」そう思った彼は、同じメンバーの歌手であるケーリー・オコナーさんに声をかけた。「あのピアノに合わせて歌ってくれないか?」と。
「なんて素晴らしいアイディア!」賛同したケーリーさんはデニスさんのそばに寄り添い、曲に合わせて歌をうたいはじめたのだ。
ときにデニスさんの肩にやさしく手を置き、一緒に演奏できることの素晴らしさを伝えながら。