野球観戦がもっと面白くなる!「伝説のクセモノ」仰天エピソード (2/3ページ)
際どい球は、いやらしくファールで粘るし、何をするにしても読みがいいんです。元木は本当に嫌でしたね」
“隠し球”でも有名な元木は現役時代、対戦相手のみならず自チームの選手の「ちょっとした変化」も見逃さない目を持ち、不調の選手に的確にアドバイスを送るなど、「名コーチになる素質を持っていた」(ベテラン記者)と言われる。
昨年まで、同じ巨人の投手総合コーチを務めた斎藤雅樹氏とヘッドコーチを務めた村田真一氏のバッテリーは、相手バッターを嵌はめるために、ある“技”を使っていたという。
「斎藤は、村田が構えているコースとは逆の球をわざと投げていた。それで、返球するとき村田は不満な態度を斎藤に現すんだけど、それも2人が仕組んだ“演技”(笑)。面白いように決まっていたよね」(前同)
■巨人はもともとクセモノが多かった
原辰徳監督や松井秀喜氏のように重量級のイメージがある巨人だが、前出の藪氏は、実はクセモノが多かったと述懐する。「たとえば仁志(敏久)にしても、しつこかったですね。何度もファールで粘られるので、“もういい加減、前に飛ばしてくれよ”という気になって、ついつい甘い球を放ってしまって打たれる、というふうになりがちでしたね」(藪氏)
また、仁志氏は守備でもクセモノぶりを発揮。通常は外野にきれいに抜けるはずのセンター返しを、ただのセカンドゴロにしてしまうことがままあった。「あれは、もちろんデータに基づいたもの。ただ彼が他の選手と違ったのは、思い切った守備位置につくのを勇気を持って実行したこと。セオリーに反する守備位置につくのは怖いんですよ」(前出のベテラン記者)
藪氏も「だいたい、クセモノといわれる選手は二塁手か遊撃手。