自由朝鮮が実行に移す「打倒金正恩」3つの工作 (2/3ページ)
ロシアまで専用列車で移動した場合、自由朝鮮の工作員が途中で待ち伏せしてテロを企てる可能性があります。ただ、ホン氏はCIA(米中央情報部)と協力関係にありますから、さすがにこれは米国が止めるでしょう」(同)
一方、保護している金漢率氏を利用するプランもあるという。
「臨時政府であれ、亡命政府であれ、その正当性をアピールするには金一族のDNAを継承している人物をトップにするのがふさわしい。そこで漢率氏を指導者にする計画も進行中です」(同)
正男氏の息子である漢率氏であれば血統は申し分ないが、彼はまだ23歳で「若すぎる」という意見もある。そのため、指導者候補として、自由朝鮮がもう一人、目をつけている人物がいる。「金平日氏(64)です。同氏は、北朝鮮建国の父・金日成氏と、後妻の金聖愛との間に、朝鮮戦争休戦直後の1954年に生まれた。金日成総合大学を優秀な成績で卒業し、朝鮮人民軍の護衛司令部や総参謀部の要職を歴任。金正日氏と、日成氏の後継者争いをした人物です」(同)
平日氏は、正日氏との権力闘争に敗れて以降、ハンガリー、ブルガリア、フィンランド、ポーランド大使を歴任し、’15年からはチェコの大使に就任。この間、本国に戻り、重要なポストに就いたことは一度もない。
北朝鮮の事情に詳しい大学教授が言う。
「正日氏に疎まれた平日氏は、現在に至るまで30年以上にわたって海外生活を強いられています。正恩氏にとっても気に入らない存在のようで、’15年7月に平壌で開かれた大使会議で撮った記念写真には、それがはっきり現れています。平日氏は、姉の駐ハンガリー大使夫妻とともに2列目の左隅に追いやられているのです。“正日氏に去勢された”との噂もあり、子どももいませんし、金正男氏の暗殺時には『次は金平日だ』と言われたほどです」
4月11日に開催された朝鮮労働党中央委総会では、北の最高首脳が大幅に入れ替わり、若返りが図られた。この際、平日氏を担ごうなどと考える世代は確実に一掃されたものとみられる。
「ホン氏が平日氏を自由朝鮮の指導者に担ごうとしているという説は信憑性が高い。現状の北朝鮮に居場所のない平日氏にとっても、自由朝鮮の指導者になるのは悪くない話ですから。