SNSで有名になった車いすの男、障害者年金を12年間「不正受給」 体を張った偽装工作に驚きの声 (1/2ページ)

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SNSで有名になった車いすの男、障害者年金を12年間「不正受給」 体を張った偽装工作に驚きの声

 日本でも「振り込め詐欺」をはじめとしたさまざまな詐欺が横行している。このほどイタリアでは、周囲の人々だけでなく、ローマ法王までも欺いて年金を不正受給していた詐欺師の「二重生活」が発覚した。

 海外ニュースサイト「Oddity Central」は4月12日、イタリア・フィレンツェに住む56歳の男が足に重度の障害があると詐称し、12年間、障害年金を不正受給していた罪で逮捕されたと報じた。

 男は、12年前に「障害者になって政府から障害年金をだまし取る」ことを思いついたという。ルームメイトを滞納家賃の帳消しをエサに共犯に引き込み、事故を装って自分を車ではねさせた。病院に搬送された男は、問題なく歩けるにもかかわらず「脚に障害がある」との医師の診断書を手に入れ、常に車いすを使い、12年もの間、下半身に障害があるふりを続けたそうだ。

 イタリア検察によると、男は、病院に通う際にリドカインという局所麻酔を自分の両足に打って筋肉を麻痺させていたという。なお、同記事には男がリドカインを入手した経緯については記述がない。12年の間、医師を含め男が歩けると疑う者はいなかったという。

 また、詐欺師は通常目立つのを避けると思われがちだが、男は堂々と人目につく行動をしており、時には世の注目を浴びようとしたようだ。男はフィレンツェで政治に関する発言を繰り返し人々の注目を集め、2015年にローマ法王にバチカンに招待されて面会を果たしている。その後、招待してくれたローマ法王に感謝の手紙を書いたようだ。男のFacebookには、ローマ法王の手にキスする自身の写真が公開されている。

 男の詐欺が発覚したきっかけは、元介護者が「本当は脚が麻痺していないのではないか」と気づいて警察に通報したことだった。警察が捜査チームを立ち上げて捜査を進めた結果、男の詐欺生活が明らかになったという。男は地元フィレンツェでは常に車いすを使っていたものの、一歩地元から離れると自分の足で歩き回っていたことがフィレンツェの道路にあった防犯カメラの映像から分かった。映像を入手した警察は、男が旅行先のトーゴから帰ってきたところで逮捕した。イタリア検察は男を関係官庁に対する悪質な詐欺をはたらいた罪で告訴。

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