「アメリカの次は中国」は本当か? 大国が抱える構造的欠陥 (1/2ページ)
通商分野やITなど先端技術分野でアメリカと激しいつばぜり合いを演じ、アジア、ヨーロッパ、アフリカでは「一帯一路」政策を推し進めるなど、中国は今世界で最も勢いがある国といっても過言ではない。
「近い将来、中国はアメリカを凌駕して世界一の大国になる」との声も多い。中国の先端技術が進むことへのアメリカの強い警戒感を見ると、あながち的外れでもないかもしれない。
しかし、2019年現在経済、軍事、テクノロジー、いずれも世界のトップを行くのはアメリカである。これがひっくり返るというのは日本人としてはあまり考えたくないことかもしれないが、そんなことが本当に起こりうるのだろうか?
■中国の成長はいずれ頭打ちに 大国が抱える地雷とは『2049 日本がEUに加盟する日 HUMAN3.0の誕生』(集英社刊)の著者、高城剛氏は、経済分野やテクノロジー分野のキーマンと直接対話をして得た知見と、世界を巡る生活で持った肌感覚をもとに、2019年から2049年までの30年間で世界がどんな道をたどるかを予測。本書にまとめた。その中で成長著しい中国についても多くのページが割かれている。
中国がアメリカに代わり世界一の大国になる日が来るのか。高城氏の解は「NO」である。
もちろん、中国の経済・技術の発展は目覚ましいものがある。中国の2000年の名目GDPは1.2兆ドルと、アメリカ(10.3兆ドル)の9分の1に過ぎなかった。しかし、2017年はこれが12兆ドルにまで伸び、アメリカ(20.5兆ドル)の6割程度までになっている。
しかし、高城氏によると中国という国家の性質や人口動態、経済の現状からして、この国がアメリカにとって代わることは、少なくとも今後30年間はないという。
その理由の一つが、「ガラパゴス化」である。ガラパゴス化というと日本の代名詞のようだが、実は状況は中国も変わらない。国内では今もグーグルやユーチューブ、フェイスブックが使えず、検索は「百度(バイドゥ)」、SNSは、「微博(ウェイボー)」や「微信(ウェイシン)といった独自のサービスが主流となっている。