「壁を作る人」の本当の心理 (1/4ページ)
まわりに、「あの人って、壁を作っているな」と思う人はいませんか?
もしかしたら、彼に対して「距離を取られている」と感じる人もいるかもしれませんね。
今回は、「一線を引く」という心理を紐解き、さらにその是非について、心理カウンセラーの小日向るり子が考察していきたいと思います。
■一線を引く人の心理とは
人はひとりでは生きていけません。
つまり、「つながりたい」という願望は、「生きたい」という生存欲求にかなり近いものだといえます。
それではなぜ人は、本能に背いて一線を引くという心理状態になるのでしょうか。
◇(1)恐怖
もっとも多いのが、この恐怖という心理です。
過去に他人との関係に深入りして傷ついた経験やいじめられた体験があった場合、人と深く関わりそうになると、「もうあんなにつらい体験はしたくない」という恐怖感情がわき起こり、そうなることを避ける心理が働きます。
◇(2)諦め
これも過去の経験が大きく関係していますが、諦めの心理の背景には、傷ついた、いじめられたといった体験以外に、親からまっとうな愛情を与えてもらえなかったという成育歴が大きく関係してきます。
まっとうな愛情とは、幼少期に甘えたり泣いたりする子どもの本能的衝動や欲求を、ありのままに愛するということ。
この愛情をもらえないと、「自分は人に愛される価値がない」と自意識が過度に低くなるか、「自分以外信じられない」と自意識が過度に高くなるか、極端になりがちです。
それを社会適応させると、たいがいの人は「他人とは一線を引く」というところで落ち着くのですが、根底にあるのは他人に対する諦めの心理です。
◇(3)個人主義
「人は人、自分は自分」といった個人主義の思想です。
日本は個人主義を美徳としない文化がありますが、欧米では個人主義が尊重される文化として根づいていますので、個人主義には育った場所や親の教育が大きく関係してきます。