令和に振り返る「平成バブルから生まれた恋愛観」 (3/3ページ)
思えば、あのあたりから、稼ぎまくって狩りをするようにいい女性を探していた男性の時代から、元気のない男性を尻目に楽しんで盛り上がる女性の時代に移り変わりはじめていたのかもしれない。
そのあと、思春期になって成人して仕事をするようになって周囲の結婚式も増え、私たちが生きる現実は、物心ついたときに初めて見かけたトレンディドラマや漫画の中のそれとは随分ちがうものになった。
でも、ギャルブームに続いてキャバ嬢ブームや『CanCam』OLブーム、女子会にインスタやインフルエンサーが台頭する現在に至るまで、若者の話題は常に女性がリードしてきた。正攻法では入手するのが難しくなった豪華なブランド品や高級ホテルも、援助交際、水商売にパパ活など、たくましい方法で手に入れて、バブル期の主役に変わってしっかり主役を張っている。
それでも、平成が終わり令和になった今でも私たちがときどき、なんとなく乙女心丸出しで、デートでは男性にリードしてほしいとか、最初は男性から誘ってほしいとか思うのは、物心ついたころに吸った空気の中で、そのころはまだまだ主役だった私たちに豪華な夢を見せてくれるはずの男性たちに対する憧れが、どこかに残っているからなのかもしれないな、と思う。
(鈴木涼美)
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