小学生から家庭で実践!「職業教育」の第一歩

アサジョ

小学生から家庭で実践!「職業教育」の第一歩

“働く”ということを、どのように子どもたちに伝えていますか?

 中学・高校生の進路指導を経験すると、「やりたいことがない……」「別に働きたくない」という子どもの多さに驚きます。明確に何を目指したいのかはみつかっていなくても、「働くっていいことだな」「大人になるのが楽しみ!」と、前向きに感じていられるようにしたいもの。そうすることで、子どもたちが自ら「自分に合った活躍の場は?」と積極的に将来のことを考え始めるからです。

 そのために、子どもが親の職業(仕事内容)や仕事観を知っているか、それを感じているかどうかは重要なポイントの一つです。「うちのお父さん、かっこいいんだよ!」と、父親の仕事について誇りをもって話す子は、将来働くことに対して肯定的に捉えていることが多いです。逆に、「何をしているか知らない」「働くなんて大変そうだから嫌だ」と感じている子は、進学や職業選択にも消極的であることが多く、“働く=面倒臭い”というイメージが染み付いているようです。

 この部分は、家庭で大人たちが子どもにどのような姿を見せているかが大きなカギを握ります。仕事を終えて家庭に戻ってから、「今日も大変だったけど充実していた!」と、前向きに発信しているでしょうか。会社の愚痴や「こんな仕事やってられるか!」とストレスを撒き散らしていたら、子どもが社会人になりたくないと感じてしまうのも無理はありません。仕事ですから楽しいことばかりではなく大変なこともありますが、「乗り越えて成功したからよかった!」「いろいろあったけど、チームで力を合わせてなんとか作り上げることができた」と、最終的にはプラスで終えるように話し、一生懸命働いた後の清々しい姿を見せたいものです。

 とはいえ嘘をつくのではなく、“現実”を見せたっていいと思います。好きなことだけを仕事にできるとは限らないこと、周りの人たちと協力すること、そのためには妥協や我慢も必要だということも、ありのままに伝えてよいのではないでしょうか。苦労したことも赤裸々に話し、大人としてどんな努力で乗り越えているかを見せてあげることで、子どもたちはよりリアルに大人の世界を知り、日々努力を続けている親に誇りを持つことができるでしょう。

 今を生きる子どもたちは、将来、現在は聞いたこともないような新しい職業に就く可能性があります。また、想像もつかない環境におかれるかもしれません。そんなときに「雑用でも何でもやります」という受け身の姿勢では、仕事を勝ち取れない世の中になるかもしれません。激動の時代で生き残るには、自らが行動することが必要です。だからこそ、働くということに前向きになれるよう、我々大人が大きな背中を見せていきたいですね。

(Nao Kiyota)

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