「名古屋走り」に「茨城ダッシュ」…“ご当地交通ルール”ドライバー県民性 (2/3ページ)

日刊大衆

2台、3台と続くことすらあるので、知らない人は、かなり驚くでしょうね」(前同)

 ありえないご当地ルールは、右折だけにとどまらない。ウインカーを出さずに右折左折や車線変更をする「岡山ルール」、黄色信号で止まるどころか加速する「阿波の黄走り」(徳島県)も有名だ。「兵庫県には“播磨道交法”というのもあります。これは姫路ナンバーの運転マナーの悪さを、神戸新聞が自虐的にまとめたもので、県民に問題提起したというのが特徴ですね」(情報誌ライター)

 そんなご当地ルールの中でも、一番悪名が高いのは「名古屋走り」だろう。「強引な右折やウインカーなしの車線変更はもちろん、赤信号になっても交差点に突っ込んだり、右折レーンを追い越しに使ったりと、まさにローカル交通ルールの集大成(笑)。乱暴な運転の代名詞にもなっていますね」(前同)

 文末に掲載している交通事情のランキングを見ても、愛知はワースト二冠。名古屋走りの悪影響がうかがえるような結果になっている。

■運転マナーの悪さを指摘されている地域は…

「これらのローカル交通ルールは、あくまで氷山の一角とも言えます」 こう語るのは、ある自動車評論家だ。さらに続ける。「これといった名称がなくても、運転マナーの悪さを指摘されている地域はあります。たとえば、大阪や北海道も昔から“運転が乱暴”だと、他県の人から怖がられていましたからね」

 この言葉を裏づけるのが、2016年にJAFが全国のドライバーを対象に行ったアンケートだ。自分が住んでいる都道府県の交通マナーについて、「悪いと思う」あるいは「とても悪いと思う」と回答した人が最も多かったのは、愛知でも大阪でもなく、香川県(80%)。それに、徳島県(73.5%)、茨城県(67.2%)が続いた。

 日本全国の交通安全事情は、さらに悪化の一途をたどっている。JAF東京支部によると、運転マナーの低下は、もはや一部地域の問題ではなくなってきているというのだ。「半年ほど前のアンケート調査では、『信号機のない横断歩道で、歩行者がいるときの一時停止』の実施率が全国平均8.6%でした。これはつまり約9割の車が、歩行者を無視しているということで、明らかな交通違反。

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