スイス人男性の精子数が激減。ドイツ・デンマーク・ノルウェーと並びヨーロッパで最低水準となる(スイス研究) (3/4ページ)
・世界的に注目される精子の危機、その原因は?
また、精子の危機問題は世界的にも注目されており、米国や中国などでもそれが指摘されている。
しかし、なぜ精子濃度が低下するのだろうか。その原因は未だ明確にはされていないが、ラーバンさんによると「少なくともスイスでは、単一の原因ではないことは明らか」だそうだ。
研究では、不妊傾向にある男性は、妊娠中に喫煙していた母親を持つ可能性が高いことが判明している。だからといって、質の悪い精子の原因がすべて母親の喫煙にあるわけではない。
飲酒や肥満、ストレスなどの生活習慣、農薬汚染といった環境要因などの複数の要因が組み合わさったことにより、精子の質の低下を引き起こすのではないかと推測されている。環境や生活習慣も精子の数や濃度に重要な役割を果たしているのだ。

Julia Simina, Olga Zarytska/iStock
・精子の質の低下と精巣がんの関連性
また今回の研究では、精子の質の悪さが男性の子供を作る能力に影響を与えるだけではなく、精巣がん発生率の増加にも関連している可能性も示唆された。
スイスでの精巣がんの罹患率に関するデータを分析したところ、過去数十年にわたって発症率が上昇していることがわかったという。
10万人あたりで調査をすると1980年には7.6例だったのに対し、2014年には10.4例と増加している。