熊切あさ美“下着姿の添い寝”が眩しい女詐欺師映画『悪い女はよく稼ぐ』

まいじつ

熊切あさ美“下着姿の添い寝”が眩しい女詐欺師映画『悪い女はよく稼ぐ』
映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『悪い女はよく稼ぐ』

配給/ピープ 新宿K’s cinemaほかにて全国公開
監督/原隆仁
出演/長谷直美、熊切あさ美、水口晴幸、ルー大柴、竜雷太ほか

今年は空前の女詐欺師映画ブームだそうな。確かにテレビでは木村佳乃主演の『後妻業』があったし、映画でも長澤まさみの『コンフィデンスマンJP』、浅田美代子の『エリカ38』など枚挙にいとまがない。で、こちらも負けじと長谷直美主演でぶちかます。

女詐欺師の忍(長谷直美)はニューヨークで証券詐欺を仕掛けるも、仲間の失敗で追われるように日本へ。今度は好色な歯科医の権田(ルー大柴)をハメようとするが、彼には女詐欺師の美和(熊切あさ美)が食い込んでいた…。

明るく痛快な昭和B級ムード

詐欺師映画だが、シリアスな部分は皆無。画面と同じく内容も明るく“B級映画”のニオいがむんむん。海外ロケも含め、スケールもある。令和公開の映画なのに、どこか昭和モード全開なのは、ほとんど往年の人気テレビ・シリーズ『太陽にほえろ!』のOB会のノリだから。ヒロインの長谷直美は〝マミー刑事〟として出演していたし、竜雷太はご存じ〝ゴリさん〟だし、他にも西山浩司、青木英美などのレギュラー陣も顔を出している。加えて、原隆仁監督は当時の助監督、製作兼脚本の柏原寛司も『太陽――』のホンを30本近く書いていたのだから! 長谷直美とクサレ縁の刑事・西山浩司とのやり取りは、これまた往年の小川真由美主演の『アイフル大作戦』や『バーディー大作戦』でのヘッポコ刑事とのボケ・ツッコミにも似ていて、70~80年代のテレビに愛を込めた姿勢がヒシヒシと伝わる。と同時に、どうしても〝馴れ合い感〟が出てしまうのはご愛嬌か。

さて、お色気担当は、熊切あさ美! わが東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手とのゴシップが一昨年に出たが、それで骨抜きにされた(?)山田の成績がガタガタになった〝魔性の女〟ってイメージが強いね。まあ、こういうタイプ、決して嫌いじゃないボクもチョロいけど。

今回は、スケベな歯科医を色仕掛けで骨抜きにした返す刀で、余命いくばくもなさそうな御大役の竜雷太の〝最後の願い〟を聞いて、白く眩しい下着姿になって添い寝してあげる〝ジジ殺しエロス〟はさすがに年季が入っております。こりゃ山田クンがイチコロになるのも無理はない。週刊誌のインタビューで「他愛もないことで、最近シラッと嘘をついてしまいます」と〝悪い女〟の素質十分なことも告白している。クライマックスは、彼ら総出で、箱根の廃ホテルを大盛況営業中に見せかけて、ヤクザ組織をハメる痛快さでシャンシャンシャン。89分ぽっきり、サクッと観れます。

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