中丸雄一『わたし、定時で』吉高由里子への嫉妬も癒やされる「絶妙の抜け感」

日刊大衆

※画像はイメージです
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 現代の働き方をテーマにしたドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)。6月4日放送の第8話では、吉高由里子(30)が演じる主人公の東山結衣が、赤字必至の案件のチーフになってしまう。恋愛でも、元カレの種田晃太郎(向井理/37)と結衣の関係に、婚約者の諏訪巧(中丸雄一/35)が不安と不満をふくらませる様子が描かれた。

 回を追うごとに、不気味さを増しているのがユースケ・サンタマリア(48)が演じるブラック上司、福永清次だ。当たり前のように日曜日の接待を部下に打診し、無理な案件も「みんなで頑張れば大丈夫」と精神論を押しつける。ピンチになれば自分が助けたり代案を出したりするわけでもなく、笑顔で「どうにかしてよ」と押しつけ、どうにかならなくなれば「どうするの?」と一方的に責める……。見ていて「ひあああ!」と変な声が出るぐらい、最悪な上司である。

 ユースケ・サンタマリアの持つヒリヒリするような繊細さは、こういった役をさせるとものすごく怖い。仕事をするうえで、価値観の押しつけが周りを一番苦しめるということを、彼のぬるい笑顔が十二分に感じさせるのだ。

 そして、このドラマのもうひとつの見どころが、結衣と種田と諏訪の恋の行方である。第8話では、これまで穏やかそのものだった諏訪が、珍しく結衣にいらだつ姿が描かれた。そもそも元カレと同じ職場なうえ、飲み屋で種田から「まだ(結衣のことを)好きですよ」と言われたのだから、冷静でいられるほうがおかしい。ここで爆発しておいてよかった。

 しかし、それを演じる中丸雄一の人柄のせいだろうか、声を荒らげて不満をぶつけるシーンも威圧感ゼロなのだ。逆に結衣のことが本当に好きなんだと、ホンワカしたぐらいである。

■吉高由里子は向井理と元サヤに収まるのか?

 それに、ここで種田と元サヤになってしまったら、結衣はまた忙しい生き方になってしまうだろう。というのも、第8話で早朝、種田がジョギングをしているシーンがあった。あれだけ多忙なのに早朝ジョギング? 寝ればいいのに! ドラマの登場人物ながら「こりゃなにかしていないといけない人なんだ」と思ってしまった。

 向井が演じる種田は確かにカッコいい。が、諏訪の家を大切にする感覚、そしてなにより絶妙の抜け感。これは貴重だし、働き方改革を具現化したような存在ではないだろうか。中丸はこのドラマで新しい男性像を確立したと思っている。「僕も頑張るから2人で一緒乗り越えよう」ではなく、「無理をしない、させない安心感」を出す演技はすごいと思う。第9話では、残業する結衣と諏訪とのすれ違いも描かれていくが、結衣にはぜひとも思いとどまってほしい!(田中稲)

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