言葉は相手の為にこそ。山岡鉄舟が清水次郎長に教えられた真の「頭のよさ」とは? (2/3ページ)
次郎長を激賞する山岡鉄舟。Wikipediaより。
それを知った山岡鉄舟は「近年まれに見る気骨の士である」と次郎長を称賛、得意の筆で「壮士墓(そうし=立派な男の墓)」と揮毫し、現代でも墓標に刻まれています。
先生の何が大ぇして立派なンだか……次郎長の苦言さて、そんな事から始まった鉄舟と次郎長のつき合いですが、鉄舟にとって次郎長は「学問を超えた智慧」の持ち主であり、その嗅覚と直感に少なからず影響を受けたようです。
二人がつき合って間もない頃、次郎長がこんな事を言いました。
鉄舟に苦言する清水次郎長(イメージ)
「よぅ先生。おらぁ先生がみんなから『大ぇしたもんだ、立派なもんだ』なんて言われているが、いざこうしてつき合って見ると、一体ぜんたい先生の何が大ぇして立派なンだか、俺にゃあさっぱり解ンねぇずら」
要は「お前ェなんぞ大ェした事ァねぇ」と言っているのと同じで、随分な挨拶もあったものです。普通ならここで怒り出すなり絶交なりするものですが、鉄舟は「次郎長ほどの人物が言うのだから、そこに教訓がある筈だ」と、謙虚になってその理由を訊ねると、
「俺ァ先生の書いて寄越す手紙がいっさら読めねェずら。