言葉は相手の為にこそ。山岡鉄舟が清水次郎長に教えられた真の「頭のよさ」とは? (3/3ページ)
まァ学のある先生のこったからありがてぇ文句でも書いてあンだろうが、難しい言葉を丸呑みに覚えてそのまま言うなら九官鳥だって出来るじゃんけ……相手が読めねぇようなモン書いて寄越す人間が立派とは、俺にゃァどうしても思えねェずら」
そう聞いた鉄舟は、深く感じ入ったそうです。
まとめ自分は永年にわたり学問を修め、剣・禅・書などたゆまぬ精進を重ねてきた……そんな「高尚さ」に対して、無意識の驕りがあったことを、鉄舟は自覚させられたのでした。
智慧も知識も世のために役立てねば何の価値もないように、言葉は相手に伝わらなければこれまた無意味な呪文に過ぎない。
そう悟った鉄舟は、以来自らの学問や教養をひけらかすことなく、何事も「相手が理解できるように、意味が伝わるように」心がけたそうで、次郎長への手紙も平仮名が多く、シンプルな文言で書かれるようになったという事です。
常に自らを高めつつ、その高尚さに驕ることなく相手を思いやる鉄舟の精神は、現代に生きる私たちにとっても学ぶところ大と感じます。
※参考文献:黒鉄ヒロシ『清水の次郎長 上』
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