腸内細菌が薬を食べてしまう。薬効成分が腸内細菌により台無しにされることがあるという研究結果(米研究) (4/5ページ)
・微妙な構造の違いが薬の効果を激減させる
じつは、人が持つある酵素もまた腸内でL-ドーパをドーパミンに転換することができる。また、先ほど紹介したレボドパと一緒に服用されるカルビドパはその反応を止めることができる。
それなのになぜ腸内細菌のE・フェカーリスの酵素にはカルビドパがあまり効かないのだろうか?
それは2つの酵素はまったく同じ化学反応を起こすが、E・フェカーリスの酵素については若干違って見えることが原因らしい。
レクダル氏の推測では、カルビドパはこの細菌の細胞を貫通できないか、構造が微妙に違っているために、細菌の酵素とうまく作用しないのではないかという。そして仮にそうなのだとすれば、他のホスト標的薬も、カルビドパと同じくあまり効果が期待できないということになる。

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・パーキンソン病の新薬開発へ向けて
だが、こうしたことも特に問題とはならないだろう。レクダル氏らはすでに、E・フェカーリスの酵素を阻害できる分子を発見しているのだ。
この分子は、腸内の細菌を殺してしまうことなく、不必要なその代謝だけを抑える。まさにパーキンソン病を治療する新薬開発のスタート地点ができたわけだ。
今パーキンソン病で苦しむ人たちにとっては希望となるようなニュースだろう。一刻も早く新しい薬が登場するよう願いたい。