辞職を願い出ることを「骸骨を乞う」と表現するのは何故?その由来を紹介します (1/2ページ)
読者の皆さんは、「骸骨を乞う」という言葉を聞いたことありますか?
筆者がこの言葉に出会ったのは、雪乃 紗衣氏の『彩雲国秘抄 骸骨を乞う』という作品を読んでからなのですが、この「骸骨を乞う」という言葉、故事成語としてもともと日本語にありました。
その意味は、「辞職を願い出ること」で、日本では江戸時代によく使われていたそうです。
河鍋暁斎「暁斎鈍画」より
ではなぜ、「辞職を願い出ること」を「骸骨を乞う」なんて表現するのでしょうか。調べてみると、その由来は中国の故事にあることがわかりました。
”骸骨”とは自分の骨のことそれは、中国春秋戦国時代の斉(せい)の宰相・晏嬰(あんえい)の言動をまとめた『晏子春秋』です。
晏嬰は、中国春秋時代の斉の政治家で、霊公、荘公光、景公の三代に仕え、上を憚ることなく諫言を行った名宰相として知られています。
ここででてくる「骸骨」とは自分の骨のことで、景公に自分のやり方を批判された晏嬰が、「これまで臣下として主君に身を捧げて働いていたが、老いさらばえて骸骨同然の身になってしまった。その骸骨同然の身だけでも返していただきたい」といって辞職を願い出ました。
つまり、長年忠義を尽くし、骸骨のようにボロボロになったこの身を返してほしいというわけで、ここから「骸骨を乞う」という言葉が誕生しました。