「言いたいことを言われるのが経営者」 起業を志す人へ、女性経営者のメッセージ(前編) (2/4ページ)

新刊JP

――本書ではご自身の生い立ちから現在までが明かされる中で、経営者としての苦悩を垣間見ることができます。

ビューエル:はい。経営者として日々過ごす中で、悩みや落胆すること、裏切られること、いろいろありました。でもそれを誰かに話すこともできないので、パソコンにずっと書いていたんです。それが結構な量がありまして、そのときのメモを見返しながら今回の本の材料にしました。

もちろん、私は現役で経営者をしていますし、今でも書けないことはありますから、今書けるギリギリの線を書いたつもりです。

――非常にリアリティのある一冊です。起業は覚悟を持って続けないと意味がないという強いメッセージを受け取ることができます。

ビューエル:自治体や金融機関が「起業したほうがいいですよ」ってよく言いますけど、すごく無責任な言葉だと思うんですよね。確かに誰でも資本金1円で起業できますけど、そのあとの苦労ってとにかくすごいんですよ。当たり前のように事業は上手くいかないし。起業をすすめてきた人は失敗を尻ぬぐいしてくれないですから。

特に日本は失敗したときの代償が大きいと思います。最近は起業に対するイメージも変わってポジティブに受け取られるようになりましたけれど、以前は敗者復活なんてほとんどなかったし、自己破産なんかしたら大変でした。経営者に対する制裁も厳しくて、よく簡単に「起業しましょう」なんて言えるな、と。

――起業後の詳しいお話は後ほどうかがっていきます。その前に、まずはビューエルさんが起業する前、カナダに留学をして現地で学生結婚し、就職されます。その職場で出会った支店長にビジネスの面で大きく影響を受けていると書かれていますが、どんなことを教わったのでしょうか。

ビューエル:一番は気持ちの切り替えですね。私は結構引き摺るタイプなんですが、嫌なことがあってもすぐに切り替えていくということは徹底してやらされました。

――それはカナダ人の国民性によるものでしょうか?

ビューエル:いえ、その人が特別だったのだと思います。その支店長はイギリス人でしたから。

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