「言いたいことを言われるのが経営者」 起業を志す人へ、女性経営者のメッセージ(前編) (4/4ページ)
今思えばよくやったなと思いますよ(笑)。
――「無知が力になった」と書かれていますが、これはどういうことでしょうか?ビューエル:ある意味、楽観的な考え方ができないと会社は続けられないということです。あまり先のことを考えすぎると、「これは意味がないな」と思って手を引いてしまうと思うんですよね。
事業を続けていくことって、知れば知るほどハードルが高いんですよ。それに問題が次々に襲い掛かってくる。そして、会社に規模によってその問題も変わってくるわけで、それを事前に知っていたら「こんな面倒なことやるならやめたほうがいい」と思うでしょうね。
――ビューエルさんは30年にわたり会社を続けてこられましたが、ここまで続けられてきた要因は何だと思いますか?ビューエル:これはある意味で「自分ファースト」を貫いたからだと思います。経営者ってある程度会社が大きくなってくると現場を見なくなる傾向があるんですけど、私は現場が好きだから、ずっと現場にいたんですね。そうしたら、別の経営者の人たちから「ああいう風に現場ばかりにいる社長は大したことない」と言われていたらしくて。
でも、そういう風に陰口を言っていた人たちはみんなその後消えました。結局彼らが自分を食わしてくれるわけではないですから、噂とか悪口を気にせず、「あなたのやり方は間違っている」と言われても、自分がいいと思う道を進むことが大切だと思うんです。
――前著の『fika』でも「自分ファースト」という言葉が出てきましたが、まさに自分をまずは大切にするということですね。ビューエル:言いたいことを言われるのが経営者です。でも、一度始めた会社を簡単にやめるわけにはいきません。じゃあ、言いたいこと言ってくる人たちが私の代わりをできるのかといったらそうじゃないですよね。彼らは何もしてくれない。そういう風に開き直るしかないんですよ。
(後編に続く)