3カ月に一度歯医者から届くハガキの裏にある社会の大きな変化とは? (3/4ページ)

新刊JP

口から悪いものを入れないことが健康維持につながるというエコシステム的価値観は、予防歯科につながる考え方です。口の中の状態が悪いと、体に良くない口内細菌が食べ物と一緒に飲み込まれてしまい、全身の健康維持を脅かす可能性があります。口腔環境をコントロールすることは、効率的な健康マネジメント法でもあります。

――中山さんは2006年にご自身の会社である株式会社クオリア・リレーションズ(現:株式会社クオキャリア)を立ち上げられました。「治療から予防へ」という歯科業界の動きは当時すでに感じられていたのですか?

中山:いえ、開業前に、その言葉を耳にはしていても、さまざま事象との相関関係にまでは考えが及んでいませんでした。

そもそもについてお話ししますと、私は最初から歯科医療の業界にいる人間ではなく、門外漢なんです。当時、起業をするためにテーマを探していて、自分の関心が健康にあったこと、そして自分がもともと社会人教育や人材ビジネスについて多少の経験があったということから、「それらが活かせて、敵が少なく、成長性のあるフィールドはないか」というアイデアを探していたんですね。

そんな中、前職のつながりで、とある歯医者さんと名刺交換をした際に「歯科衛生士を紹介してくれない?」と言われたんです。医療は専門外だったので、その時はお断りしたのですが、何となくこの「歯科衛生士が足りない」という話が引っかかりまして。

厚労省が公表している統計の類を調べていき、歯科衛生士の資格保持者が20万人ほどいて、就業者数は当時8万人台。歯科医院は6万8000事業所あって、年間に新卒の歯科衛生士が7000人ほどいて…「ん?平均しても1事業所あたり1.2人に満たない?足りなくない?」と。ここにきて、やっと「治療から予防へ」の動きが歯科医院の歯科衛生士採用意欲を今後も高め続け、さらに採用を難しくするだろうという予想にたどり着きました。

――そもそも、「歯科衛生士」は「歯科医師」とどのような点が違うのでしょうか?

中山:簡単に説明をしますと、歯科医師は歯を削れます。歯科衛生士は削れません。ただ、どちらも口の中を触ることはできます。

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