金鳥の夏、日本の夏♪蚊取り線香はいつからあった?蚊と人間の血をめぐる攻防 (2/4ページ)
この渦巻状の蚊取り線香は、夏になれば蚊に悩まされる日本全国に普及していったのは皆さんもご存知の通りです。
蚊取り線香以前、日本人の“蚊”対策とは蚊取り線香が生まれる明治以前、日本人は長い間「蚊遣り火」というものを焚いていました。
蚊遣り火とは、よもぎや松・杉の青葉を火鉢にくべて焚き、その煙で蚊を燻しだすという方法です。
月岡芳年 風俗三十二相 けむたさう
湿気の多い日本の夏、今のように道が舗装されているわけでもない時代には、蚊が大量発生していたと思われます。燻しだすのですから相当煙を焚くことになります。蚊は確かに煩わしいものですが、この煙ではそれこそ“けむたそう”で、人間まで燻し出されてしまいそうです。
発想の転換・蚊帳の誕生喜多川歌麿 「婦人泊まり客之図」
日本の家屋は昔からとても開放的な造りでした。