“現役グラビア歴１７年”という金字塔を打ち立てた熊田さん。業界の移り変わりを目の当たりにして、今回はプロデューサー的な視点でグラドル戦略論を語るなど、新たな一面を覗かせてくれました！

――４月に５８作目となる最新イメージＤＶＤを発売された熊田曜子さん。グラビア界の“レジェンド”、第一人者と言っても過言ではないですよ。

熊田　ウフフ。あんまり、そういう実感はないんですけど。でも、そう呼ばれるのはうれしいです。

――あっ、最近は“グラビアモンスター”という呼称もいい感じでおなじみです。

熊田（お笑い芸人の）有吉さんにつけていただいたんです。今年の２月に出た最新写真集のタイトル『ｇｍ３７』（双葉社刊）も、そこからつけたんです。

――グラビアモンスター（ｇｍ）、３７冊目、そして、今年、３７歳になったからですね。絶妙なタイトルです。最初に写真集とＤＶＤを出したのが２００２年の３月のことで、実に現役グラビア歴１７年！　これだけ続けてきて、グラビアは変わりました？

熊田　すべて変わったと思います。水着もそうですし、女の子も。始めた頃はグラビアのみやる子ばかりで、そこからテレビに移行するってパターンが多かったのが、今はモデル兼女優兼グラビアみたいな。当時は田舎から出てきました〜っていう子が多くて。ファン心理では、今より“育てたい願望”が強かったかもしれないですね。

――おおっ、完全にグラビア・プロデューサー的な分析ですね、さすがです（笑）。

熊田　アハハハ。でも、新人のグラビアアイドルを育ててみたいっていう願望は確かに、ちょっとありますね。そうなった場合は、まずはセクシーさ１本で勝負させて、声が出る仕事は２年ぐらいは一切させない。想像してもらうのが一番の醍醐味だと思うので。

――なるほど〜。

熊田　ファンの方にはグラビアを見て、声とか発する言葉とか、いろいろ妄想を膨らませてもらって……。妄想するようになったら、もう恋してる証拠ですから。

――グラビアの本質を知り尽くした熊田さんならではのグラドル戦略論ですね。

熊田　あと、デビューしたときから思っていることがあって――グラビアは鮮度が命なんですよ。

――魚と一緒なんですか？

熊田　まさにそう。だから、私みたいにずうっと長くやってきて干物状態？（笑）。そういうグラドルが、いつまでやっていられるのかっていうのはよく考えますね。

――いやいや、熊田さんは今でも鮮度抜群ですよ。

熊田　ありがとうございます。でも、２月に発売された写真集でも今回出たＤＶＤでも、撮影のとき、スタッフさんには「体にシワが出てたら教えて」って、常に言ってましたから（笑）。子どもを３人産んで、お腹が３回伸びて３回縮んでる分、体重が減っても皮がちょっと残ってたりして、ちょっとしたはずみで寄ったりすることがあるんです。動き重視のＤＶＤは特に気を遣いましたね。

■最新ＤＶＤでは旅館やホテルで

――ご苦労があったんですね。そんな思い入れが深い最新ＤＶＤ『Ｅｘｃｅｌｌｅｎｔ!!』について少し教えてください。今回は、どういったテーマで撮影したんですか。

熊田　テーマやストーリーは特に設定しなかったんです。各チャプターごとのイメージ映像になりますね。撮影は都内近郊の旅館やホテルで行いました。

――人妻が一人で旅館に……というシチュエーションを想像しただけで変な妄想をしちゃいますが、どのシーンが一番セクシーだと思いますか？

熊田　 旅館で、着ていた洋服を次々と脱いでいって、最後は水着姿になっていくシーンだと思います。

――撮影中に苦労したことはありましたか？

熊田　 苦労というか、子どもが生まれてからは、なかなか泊まりがけでロケに行けなくて。撮影場所が都内近郊に限られてしまっていて……すみません（笑）。

――いえいえ、仕方がないですよ。最新ＤＶＤでも発売記念イベントを行っていますが、熊田さんにとってイベントって、どういうものなんですか？

熊田　 ファンの方と直接お話ができる貴重な場所なので、できるだけ多くの方とお話するよう心がけています。今回の作品の衣装で着物があったんですが、以前のイベントのときにファンの方が次は着物姿が見たいとおっしゃっていたので今回、取り入れたんですよ。

――ファン思いなんですね。そして、２年ぶりにトレーディングカードを発売されました。

熊田　 実際に着た衣装の一部がトレカに組み込まれているものが何種類かあるので、ぜひチェックしてみてください。

■「グラビア写真集の最多冊数記録」ギネス世界記録に申請中

――ファンなら熊田さんが身に着けた衣装の一部を是が非でも手に入れたいところですね。ところで、ギネス世界記録に「グラビア写真集の最多冊数記録」として申請中なんですよね。

熊田　 ここまで写真集を３７冊出させていただいて、その数字で申請したんですけど、海外には日本のようなグラビアアイドルの写真集の文化がないらしいので、うまく伝わらないんですかね？

――そうなんですね。でも日本のグラドル文化を世界に発信するためにも、これからも頑張ってください。

熊田　 どこかのテレビ番組の企画で、やってもらえないですかねぇ（笑）。

――それもありですね。これをテレビ局の方が読んでいたら、ぜひお願いします。でも、写真集を３７冊出せるほど長く活動していたのが改めてすごいと思います。

熊田　 ここまで長くやってこられたのは家族の理解があってこそですね。ほかのママさんアイドルの方でもグラビアをやりたいと思ってる方はきっといると思うんですけど、ダンナさんの許しとか家族の協力とか、いろいろ大変だと思うので。

――ママさんグラドルのパイオニアとして、後輩のママさんアイドルたちに、どんどんアドバイスをしていってほしいところです。

熊田　 そんな、アドバイスなんて何もないですよ。託児のことぐらいなら教えられますけど（笑）。

――そんなことはないと思いますよ。ちなみにお子さんと一緒に、ご自身の写真集やＤＶＤを見たりするんですか？

熊田　 いや、まさか（笑）。子どもが昼寝してるときとかに、こっそり見ます。今までも一度もないし、さすがに一緒に見ることは一生ないかな〜。

――失礼な質問して申し訳ありません（笑）。

熊田　 いえいえ。でも、いずれ、“どうしても見たい！”ってせがまれたら、そのときは見せてもいいかな。

■子どもがグラビアの仕事をやりたいと言ったら

――将来的にお子さんが、グラビアの仕事をやりたいって言ったら、どうします？

熊田　 グラビアはね、本人がやりたいと言えばやらせるかな。まだまだ先の話ですけどね。今は元気に健康に育てるのが私の役目なので。将来、本人が“やりたい”と言えば応援してあげたいです。

――それこそ、熊田さんがプロデュースというのもアリじゃないですか？

熊田　案外、うるさく言っちゃうかも（笑）。ただ、もしやらせるなら、私は「熊田曜子」という影は一切なく、娘をデビューさせたいんですけどね。

――まずは自分の力だけでやってみなさいというわけですね。でも、熊田さんのＤＮＡを受け継いでいるからブレイク間違いなしです。

熊田　ＤＮＡかは分からないんですけど、最近、子どもたちも“セクシー”にこだわりがあるみたいなんです。着る服を決めるときも「セクシーだから、これ！」とか、写真を見て「この子、セクシーだから好き」とか。ふだん写真撮るときも、体をひねってポーズを作ったりするんです。何も教えてないんですけど（笑）。

――お子さんの今後が楽しみですね。今年の５月で３７歳になりましたけど、今年中に挑戦したいこととかありますか？

熊田　プライベートでは子どもが生まれてからは、なかなか自分の時間が作れなかったので、今年は自分の時間を作りたいと思っています。

――ほほう、お仕事では？

熊田　最新ＤＶＤと今年の２月に出した最新写真集『ｇｍ３７』はカメラマンさんが初めての方だったので、全部、撮影内容を委ねたんですね。だから今度、もし出せるなら、自分でコンセプトを考えて衣装を決めるとか、やりたいです。あと、以前出した出版社で、もし許可が出るなら、当時着た同じ水着やシチュエーションで、もう一冊とか……。若い頃の私と現在の私を見比べる面白さがあると思うんです。

――若い頃の熊田さんを知らないファンには、新しい発見になりますね。

熊田　そして、一冊の写真集の中で、ベテランの大御所さんと、売り出し中の方と、無名の若いカメラマンさん３人に撮ってもらうとかもやってみたいですね。

――ご自身のやりたいことを実現するためにも、熊田さんはまだまだ現役で頑張ってくれることでしょう。

くまだ・ようこ　１９８２年５月１３日、岐阜県生まれ。Ａ型。Ｔ１６４-Ｂ９２Ｗ５６Ｈ８４。２００１年にデビューしてから１２年から１５年まで結婚＆二児出産し、一旦活動を休止。現在はグラビア界のママさんグラドルのトップランナーとして君臨。バラエティ番組などでも活躍中。１８年６月に第三子を出産してから４か月後に写真集の撮影に臨み、その際、産後ダイエットで見事なくびれを取り戻していたことが話題になった。公式インスタグラムに投稿した内容はネットニュースになることもしばしば。