生涯、金栗四三を陰で支え続けた兄・金栗実次「いだてん」第27話 振り返り

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生涯、金栗四三を陰で支え続けた兄・金栗実次「いだてん」第27話 振り返り

「いだてん」第27話「替り目」が放送されました。

これまでの「いだてん」振り返り記事はこちら。

はじめてオリンピックへ行くことが決定したまーちゃんと、日本スポーツの中心から離れ郷里へ戻ることを決意した四三。ドラマとしてはすでに第二部に入っていましたが、演出的には今回こそ金栗四三から田畑政治へのバトンタッチがなった、という印象でした。

27話でのひとつの山場というと、やはり兄・実次の死ではないでしょうか。四三が幼いころから父親代わりで、厳しく、声がでかい。実次は決して物語を大きく動かす存在ではありませんでしたが、日本の代表として活躍する四三は、兄の支えなくしてはあそこまで自由にスポーツをすることはできなかったでしょう。

金銭面での支え

四三の父は体が弱く、早くに亡くなってしまったのはドラマの通りです。その後は実次が家長として家族を支え、四三の学費も捻出しました。兄の負担になるからと学費がかからない学校を本命として受験しましたが受からず、東京高師に合格。四三は進学しないつもりだ、と実次に伝えますが、実次はそのまま東京高師に進学することを勧めます。

決して安くはない学費。実次としても勉学に励んで立派な教師になってほしいと願っていたでしょうが、上京した四三はマラソンに夢中になります。その果てにはオリンピックの選手にまで選ばれてしまい……。

四三は1800円もの渡航費を自分で用意しなければならない。とても一人で用意できる金額ではなく、兄が反対していることを承知の上で相談します。

当初実次は弟がマラソンばかりに力を入れていることにいい顔をしていませんでしたが、さすがにオリンピック選手に選ばれたとなると別なのか、自分のことのように喜び、「金のことは気にするな」といい、田畑を売ってでも自分が負担すると約束したのです。

結局は四三を応援する東京高師の仲間たちが募金を募って1500円集まったため、実次は残りの300円を負担しました。

ストックホルム大会後もスポーツだけに集中できたのは兄のおかげ

初参加のストックホルム大会が終わり、その後も四三は東京にとどまって後進の育成に力を入れ、自身もさらに2大会に出場するなど、第一線で活躍し続けました。

ドラマでは描かれていませんが、実はその間、四三は徴兵検査を受けているのです。マラソンランナーである四三なので、もちろん健康体。しかしながら、結果は第一乙種で兵役免除となったのです。

「四三はお国のために走っている。弟がオリンピックで走れば国民も注目し、それは国民の体力向上、さらには国力増強につながる」。実次は陸軍関係者にこのように働きかけ、それが軍部の方針と一致したために免除となったとされています。

今の時代の考え方では一スポーツ選手の志と国家を結びつけるのはどうか、とも思いますが、こうして実次が方々に頭を下げて回ったことで、四三はスポーツに集中することができたのでした。

実次は四三の活躍の陰で常に弟を支え続け、昭和5年に急性肺炎で亡くなりました。

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