煽石(天然のコークス)を発見し、その利用方法を生み出した村上久三郎 (3/4ページ)

心に残る家族葬

しかも寺の関係者によると、当時西念寺の檀家に村上家がなかったため、確認しようがないという…。

■寝食忘れて没頭しつづけた村上久三郎

男性化粧品メーカーのマンダムは、昨今の若者に顕著な「同調志向」や、「スクールカースト」の中で「一軍に憧れるけど、無理して悪目立ちしたくない」という傾向から、かつてのようにヘアスタイルで自分の個性を主張するよりも、「目立ちたいわけではないけれど、自分らしく」装うためのヘアスタイリング剤を8月26日から販売する。

村上久三郎が生きた幕末〜明治の日本と、令和の日本とは、価値観や社会環境が大きく異なるため、単純化して語ることはできないが、何の役に立ちそうもない石を、「煽石」として人のためになるものになすための努力を惜しまなかった久三郎は、少なくとも、「目立つ」「目立たない」「自分らしくしたい」など、自分が他人から「どう見える」かばかりに傾注していなかったはずだ。そういう価値観の男性は、「令和」「ネット社会」…などに関係なく、幕末〜明治の日本においても、身分や居住地域に関係なく、多く存在していたはずだが、寝食を忘れてひとつのことに打ち込んでいたら、「それどころではない」はずだ。

したがって「みんなに脚光を浴びたい」からと、必要以上に大げさなことをやったり発言したりするだとか、逆に、「あまり目立ち過ぎると、叩かれるから…」と、やりたいことを我慢して、「無難に」「要領よく」振る舞おうとするのも、筆者からすると、それらの態度はむしろ「自分らしくない」ように思われる。

■最後に。。。


村上久三郎の一生は、今となっては時の流れによって埋もれてしまい、全く目立たないものになってしまっているが、彼の成したことそのもの、そしてその価値までもが「存在しないこと」だったわけではない。いつの日にか、かつて彼が見い出した煽石のように、誰かに掘り起こされ、その有益性を見出してもらえる可能性もある。

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