テリー伊藤対談「真中満」(3)監督になる準備は常にできてました (1/2ページ)

Asagei Biz

テリー伊藤真中満
テリー伊藤真中満

テリー そういう厳しい状況の時って、監督はどんな心境なんですか。真中さんも似たような経験がありますよね。

真中 そりゃもう、最後の年に96回負けましたからね(苦笑)。借金も50ぐらいありましたし。

テリー 例えば、試合で負けた翌朝のスポーツ新聞なんて読めます?

真中 読みますよ。一般のファンと同じで、次の試合の先発を確認して「これだと、今日はどうやっても勝てないな‥‥」なんて思ったりなんかしてね(笑)。

テリー 書かれた記事でイライラしたりなんかして。

真中 負ければ負けるほど現場にカメラがいっぱい来ますから、むしろそっちのほうにイライラしていましたね(笑)。でも、そこで怒ったら、こちらの負けですから。「とにかく一試合一試合に全力を尽くそう」と、気持ちを切り替えるしかないですよね。

テリー ファンからはヤジられたりされなかったんですか。

真中 ヤクルトファンは温かいから、その辺りは大丈夫。もし阪神の監督が負けた夜に新地で飲んでいたら、文句を言われるかもしれないですけど(笑)。

テリー 阪神のファンはすごいからなぁ、僕だったらとても務まらないな。

真中 恐らく僕も無理でしょうね(笑)。ヤクルトはOBが優しかったですけれど、阪神はOBも厳しくて、チームだけじゃなくて周りも納得させないといけないから大変ですよ。

テリー 真中さんは、なんでヤクルトの監督になれたんですか。

真中 それは僕が聞きたいですよ(笑)。テリーさんはどう思われますか。

テリー いや、当然頭の回転がいいし、人格もあったと思うんですけれど。でもこれが巨人だと、そうはいかないじゃないですか。

真中 スーパースターじゃないと務まらないですね。僕の場合は、現役を辞めてすぐ2軍のバッティングコーチを2年、続いて2軍の監督を3年やらせてもらったあと、その流れで1軍の監督になったんです。

テリー 「なんとなく俺、監督になりそうだな」なんていう感じは、やっぱり伝わってくるものなんですか。

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