前世の記憶がきっかけで?平安時代のやんごとなき姫君と冴えない衛士の駆け落ちエピソード【完】 (2/3ページ)
一度確かめてみたいから、妾(われ)を汝(な)が故郷へ連れてたもれ」
とワガママを言い出したので、仕方なく二人で駆け落ちすることに。
二人の逃避行(イメージ)
愛する娘を連れ去られた天皇陛下は、急ぎ追手を繰り出すも足止めを喰らい、三か月もかかってようやく衛士と姫宮さまの逃げ込んだ武蔵国へ辿り着いたのでした。
姫宮さまの伝言「もし娘の幸せを願うなら……」……さて、這々(ほうほう)の態で武蔵国までたどり着いた天皇陛下の追手たちは、さっそく衛士と姫宮さまの捜索に当たりました。
と言っても現代の大都会とは違い、当時の江戸湾沿岸地域は葦(あし)や茅(ちがや)の生い茂る半農半漁の寒村ですから人家もまばら。尋ね人を探すなど、そう難しくはありません。
果たして見つけた姫宮さまは、衛士と夫婦になって仲睦まじく暮らしており、夫の獲ってきた魚を干物に開きながら
「あら、いらしたの?」
なんて涼しい顔で出迎えられた日には、追手たちの膝も崩れ落ちる思いだったことでしょう。
田舎暮らしもすっかり馴染んだ姫宮さま(イメージ)
「妾はもう帰りたくありません。