懲役20年に無期懲役も! 元プロ野球選手の凶悪犯罪者3人 (2/2ページ)

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 引退後、働きながら野球教室を開いていたという松岡だが、金に困っていたようで、2004年に奈良県天理市内のビデオ店で現金10万円を強奪。さらに、同年から翌年にかけ、タクシー運転手を座席に縛り付け包丁で脅すなどする手口で強盗を10件起こし、計約45万円を奪った。

 そして、松岡は2006年、懲役20年の判決を受ける。栄光の巨人軍に指名された期待の若手は、今や塀の中というわけだ。

③小川博(ロッテオリオンズ)

 プロ野球史上最悪の凶悪犯罪者となってしまったのが、元ロッテオリオンズの小川博だ。前橋工業高校から、当時新興チームだった青山学院大学を経てロッテに入団すると、サイドハンドからの速球と繰り出されるキレの良い変化球を武器に活躍。1988年には10勝を挙げ、最多奪三振を記録している。

 そんな小川は、引退後コーチに転身するが、この頃から賭け事などで借金を重ねるようになり、編成担当だった2002年11月、ロッテ球団を解雇される。

 その後、産業廃棄部処理会社に就職した小川は営業部長となるが、この当時も消費者金融などから借金を重ねており、金に困っていた。そして2004年11月、小川は勤務先の会長宅を尋ねると、応対した家政婦に土下座をしたうえ当日返済に必要だった3万円の借金を依頼。

 家政婦は、社員寮で現金が盗まれる事件が発生しており、それが小川の犯罪であることを疑っていたため、依頼を拒否。すると、小川は家政婦を突き飛ばして気絶させ、現金175万円を強奪。そして女性を桶川市内の旧荒川に投げ捨て逃走し、借金を返済した。

 小川は約一か月後に逮捕され、無期懲役の判決を受ける。野球選手時代の栄光が捨てきれず、浪費と借金を重ねた男の成れの果てだった。

 華やかなプロ野球界のすぐそこに潜む、「転落」の罠。現役選手は落ちてしまわないよう、今から準備が必要だ。

(文中敬称略)
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