緑に光るサメのミステリーが解明される (2/5ページ)

クサリトラザメの皮膚の明るい部分には、特殊な分子があり、吸収した光を緑色に変える。image credit:David Gruber / iScience
・海では一般的な生体蛍光だがなぜサメが?
グリューバー氏によると、海では生体蛍光性は意外なほど普通で、クラゲやサンゴからサメやエイまで、180種以上の海洋生物に備わっているのだそうだ。
だが、これまでの研究では、主にクラゲやサンゴの生体蛍光性が対象とされてきた。サンゴのこの能力については数多くの議論が交わされてきたが、サメはサンゴにはない優れた視覚を持つという点で大きな違いがある。
いったいなぜ、サメはこの能力を手に入れたのだろうか?
・緑色蛍光タンパク質
生体蛍光のメカニズムとして有名なのは、「緑色蛍光タンパク質(GFP)」だ。
1961年、下村脩博士はクラゲからこのタンパク質を分離することに成功。それは日光の下では緑色に、電球の下では黄色に、紫外線の下では蛍光色に光る代物だった(この業績を評価され、2008年にノーベル化学賞を受賞)。
GFPには、光を吸収・放出する特殊な発色団がある。発色団を紫外線やブルーライトで照らすと、そのエネルギーを吸収。すると励起して、余分に加わったエネルギーを放出する。そのために緑色になる。