「第87回夏の甲子園」堂上直倫擁する愛工大名電を粉砕した清峰の「データ野球」 (1/2ページ)

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「第87回夏の甲子園」堂上直倫擁する愛工大名電を粉砕した清峰の「データ野球」

 2005年の第87回夏の選手権は史上6校目となる夏連覇を果たした駒大苫小牧(南北海道)の優勝で幕を閉じたが、大会前の予想ではあくまで有力校の一つという扱いだった。

 開幕前に優勝候補の一角として名が挙がっていたチームは大阪桐蔭、日大三(西東京)、沖縄尚学、愛工大名電(愛知)など。中でも愛工大名電はこの年の春の選抜王者で、各選手が1打席に一度はバントの構えをするなど5試合で26犠打をマークし、徹底したバント戦法によって頂点をつかんだ。

 そのバント多用の機動力野球に、2年生ながら4番に座る超高校級スラッガー・堂上直倫(中日)を筆頭に長打力もアップ。史上6校目となる春夏連覇を狙っていた。そんな春の王者と初戦でぶつかったのが長崎県代表の清峰である。

 清峰といえば、この翌年の選抜で準V、09年の選抜ではエース・今村猛(広島)を擁して県勢悲願の甲子園初優勝を成し遂げることとなるのだが、この時点では単なる無名の県立初出場校。名電の圧倒的有利は動かないと思われていた。だが、試合は予想に反し、常に清峰が先手を取る展開に。まず0-0で迎えた5回表、2死無走者から名電のエース・斉賀洋平が突如乱れ、3連続四球を与えてしまい、満塁に。ここで清峰は3番・大石剛志の打球は痛烈な当たりとなってショートへ。これを名電の柴田亮輔(元・オリックスなど)が捕球したように見えたが、二塁送球ができない。なんとボールがユニフォームの中に入って取り出せなかったのだ。

 清峰にとっては幸運なアクシデントで待望の1点先取。が、その裏、名電もすぐに反撃。1死後に8番・井坂の死球を機に1死一、三塁とすると得意のバント攻撃。無警戒だった清峰バッテリーはスクイズを決められてしまい、追いつかれてしまった。それでも同点とされた直後の6回表、清峰は先頭の5番・木原宏輔の内野安打から1死二、三塁のチャンスを作ると、8番・野元淳一は三振するも振り逃げを狙った。この時に名電の捕手・井坂遼輔が一塁に送球する間に三塁走者の木原が本塁を突く好走塁で1点をもぎ取ったのである。

 それでも7回裏に名電は先頭の6番・斉賀の四球から犠打、四球、犠打、敬遠で2死満塁とすると、2番・柴田の当たりは緩い一、二塁間へのゴロ。

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