成層圏に粒子を散布して地球温暖化を防ぐプロジェクトにビル・ゲイツが出資 (2/3ページ)

・環境への懸念
当然ながら、この実験は環境保護団体を含め、多くの人々に懸念を抱かせている。
予期せぬ連鎖反応が起こり、気候やオゾン層に甚大が被害が生じるのではないかと心配されているのだ。気候に密接に関連している海流に影響する恐れもある。
さらに、こうした試みによって世界が熱が防がれる地域とそうでない地域とにわかれる可能性もある。こうしたモザイクのようなパターンは、水分の蒸発や雲の形成に影響し、降雨パターンを違うものにしてしまうかもしれない。
粒子の散布を大規模に行なった場合の影響はまったく予測不能だ。温暖化を防ぐための方策が、逆効果になってしまう恐れもあるのだ。

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・効果への疑問
そもそも少々炭酸カルシウムをばらまいたところで、何の意味もないという声もある。
20世紀で2番目に大きかった1991年のピナトゥボ山噴火(フィリピン)では、700人が死亡し、20万人が家を失った大災害だった。
このとき、2000万トンの二酸化硫黄エアロゾルが放出されたが、それでさえようやく0.5度程度気温が下がっただけだ。しかもその効果は1年しかもたず、すぐに元に戻ってしまった。
ほかにも温室効果ガス削減という唯一の根本的な温暖化対策から目を逸らさせるためのものではないのか、といった意見も聞かれる。